Story Seller  伊坂幸太郎他

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長編を読む気になれないので、何を読もうかなあと考えて、途中まで読んで置いたままだった「Story Seller」の続きを読むことにしました。雑誌丸ごと文庫になったので、買い逃した人は良かったですね^^
とりあえず記事は最初から…。

「首折り男の周辺」伊坂幸太郎
よく似た男の片方は殺し屋、片方は気弱な男…。この2人の関わりと、2人に関わった人達の変化を描いています。伊坂さんらしいエピソードのつながり方と、明るく前向きなラストがいいです^^

プロトンの中の孤独」近藤史恵
サクリファイス」のサブストーリーです。「サクリファイス」でとても印象的だったキャラクター石尾の過去の出来事を描いています。石尾の人間性がよくわかる内容です。ぜひ「サクリファイス」を読んでから読んでほしい作品です。

「ストーリー・セラー」有川浩
この話のことだけ前に記事にしたので、詳しくはそちらをどうぞ。

「玉野五十鈴の誉れ」米澤穂信
旧家の娘に生まれた純香は自分付きの使用人としてやってきた玉野五十鈴と出会います。友達を遠ざけられた純香にとって、五十鈴はたった一人の友達になるのですが…。
純香に降りかかる運命の恐ろしさと、ブラックな結末に驚きます。この作品が入っている短編集「儚い羊たちの祝宴」も読んでみたいです。

「333のテッペン」佐藤友哉
東京タワーのてっぺんで見つかった死体を巡る顛末。初めて読んだ作家さんですが、ところどころに差し挟まれる暴力的な表現がちょっと苦手でした><

「光の箱」道尾秀介
いじめられていた圭介に、一緒に絵を描こうと声をかけてきた弥生。2人は絵本を作ることにします。惹かれ合った2人を待ち受けていた運命は…。
クリスマスソングをモチーフにした童話が効果的に使われています。言葉にこだわる道尾さんらしいひねりが効いていて、ラストも素敵です^^

「ここじゃない場所」本多孝好
不思議な4人組と「アゲハ」という謎の団体。連作になっているようですね。確かにこの作品だけではおさまらないことがいろいろと…。
事件自体はありがちな感じですが、設定に興味を惹かれたので4人組の話がまた読んでみたいです。

あ~やっと読めましたw 長く置きすぎだろうって…その通りです^^;
どれも、読み応えのある作品でしたが、特に心に残ったのは「ストーリー・セラー」「玉野五十鈴の誉れ」「光の箱」です。まだの方は文庫でぜひどうぞ^^