粘膜蜥蜴  飴村行

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軍や政治家とつながりがあり、権勢を誇る月ノ森総合病院の息子雪麻呂から、屋敷に招待された級友の真樹夫と大吉は、そこで「ヘルビノ」と呼ばれる爬虫人の使用人に出迎えられます。そして雪麻呂に連れられ、病院内の探検に向かいますが、そこで思いもかけぬ出来事が。

「粘膜人間」も持ってますが、つながりはないそうなので、評判の良いこちらから読んでみることにしました。軍事物は苦手なのですが、ストーリーが面白かったのでそれほど苦労せずに読めました。

第一章は病院内の地下にある死体安置所と、特別病棟に住まわされている元軍人達の中で起きる事件についてです。この三人の軍人、それぞれ大事な役割を担ってるんですね~。あとの章でも大活躍です。壊れた通信機から電信を受け取る笹谷兵長、もしかして予知能力者ですか?(笑)
雪麻呂の傍若無人さにはイラッとしますね~。かなり最悪の部類です。 真樹夫も親近感覚えてる場合じゃないでしょう…どこまで人が良いんだか^^;

第二章はガラッと変わって真樹夫の兄美樹夫(これもうちょっと違う名前にしてほしかったです)が新任少尉としてナムールにある村に、間宮という阿片商人を護衛していく話です。軍事情勢が延々と語られるのでその辺はしんどかったですが、サバイバルの様相を呈してきて変な生き物が出てくるあたりから面白くなりました。でも、あの人が○○○のはショックでした…。
ヘルビノの村での出来事が、第一章とこうつながってくるとは驚きでした。ヘルビノ人は信念をもってやってる事で悪気はないし、ヘルビノ語もかわいいんだけど、ここでのシーンは、ぎゃ、と思うほどグロいです^^;

第三章ではまた雪麻呂の物語に戻り、雪麻呂が従妹の魅和子を清輔と争う話と、ジャイロコプターの体験飛行をする二つのエピソードが中心です。雪麻呂の異常な性癖が披露されますが、それに対して爬虫人の富蔵が送るエールが何とも変です^^;ところで雪麻呂って12才でしたよね…^^;この章での雪麻呂と富蔵の掛け合いは漫才のようでところどころで爆笑してしまいました(笑)
雪麻呂の短慮が原因で思わぬ展開を招くことになり、そして再びナムールへ…。

ラストには驚くべき事実が待っています。これを知って今までのある人物の言動を読み直すと、何とも悲哀、純愛を感じるのです…>< インパクトありすぎるエピソードの数々が今いちまとまりなく出てくるので、普通なら伏線として印象的な内容も、そういえばそういうことあったなあ…と記憶の彼方に埋もれてしまいます^^;
雪麻呂も思えばかわいそうな人ですよね。父親も母親もあんな行動を取らなければもう少しましな人間に育ってたでしょうに。でも今までの雪麻呂の行動は何といってもひどすぎました…。

粘膜というのは特にストーリーに関係ないですが、作者によれば人間が持つグロテスクさや卑猥さの象徴として使われているそうです。これからも粘膜シリーズ続くんでしょうか? 面白かったので、「粘膜人間」もそのうち読もうと思います。ただ、この作品以上にグロいという話も聞くので、心の準備をしてから…(笑)



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早かったですね。
怖いだけじゃなく笑える部分もあったりするんですね。それはより楽しみ。ラストもミステリ的にも魅力があるようですし、早速コンビニで買うように注文しました。 削除

2010/2/7(日) 午後 2:11 きくや 返信する
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>きくやさん
そうですね、第二章はかなりシリアスですが、第三章は笑えるシーン多いですよ^^でも、グロいところも相変わらずありますが…^^;
コンビニで本の注文…なるほどそういうこともできるんですね。読まれたら感想お聞きしたいです^^ 削除

2010/2/7(日) 午後 8:59 ねこりん 返信する
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>コンビニで本の注文
コンビニ受け取りです。近くのコンビニを指定してそこに注文の本が届いたらそこでお金払って受け取るんです。これは文庫1冊、コミック1冊でも送料とかいらないんです。
それにここのポイントと自分のブログにつけた(内緒の)アフィリエイトもつくのでいいですよ。 削除

2010/2/7(日) 午後 9:47 きくや 返信する
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>きくやさん
教えて下さってありがとうございます^^
近くにコンビニがある人にはいいですね^^私の場合、ちょっと行きにくい所にあるのでできないかもですが…^^; 削除

2010/2/8(月) 午後 6:47 ねこりん 返信する
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雪麻呂はほんとに酷かったですよねえ。子供とは言え。。
最初の軍人の章も良かったですが、やはり富蔵のあのシーンが忘れられません^^;;「粘膜人間」はまた全然違う感じなんですが、面白いのは面白いです。グロさに堪えられるなら!(笑) 削除

2010/2/9(火) 午前 1:03 ゆきあや 返信する
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昨日コンビニで貰って来ました。今週中には読み始めようかと思ってます。 削除

2010/2/10(水) 午後 2:13 きくや 返信する
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>ゆきあやさん
12才とは思えないほどのワルぶりでしたね~^^;富蔵もナイスキャラでした(笑)
次は「粘膜兄弟」らしいですね。いつまで粘膜路線で行くのか楽しみでもあります(笑) 削除

2010/2/11(木) 午前 11:04 ねこりん 返信する
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>きくやさん
おお~いよいよスタートですか^^読み始めると面白くてどんどん読めちゃいますよ^^ 削除

2010/2/11(木) 午前 11:10 ねこりん 返信する
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私も雪麿の年齢、何度も確認したくなりました(特に第三章のアレ)。雪麿と富蔵のかけあい最高でしたね~。私も粘膜シリーズで爆笑するとは思わなかったです^^;フレフレぼっちゃん・・・ぷぷ。
私の中で、『るんぴぃ』がマイブームになりそうです(笑)。では、るんぴぃ~(使い方、間違ってる?笑)。 削除

2010/6/5(土) 午前 0:36 べる 返信する
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>べるさん
爬虫人語、かわいかったですよね~。それにしても読み終わっても残る数々の印象的なフレーズ^^;やはりこのシリーズただ者ではないですね。「粘膜人間」には爆笑ポイントはなさそうですが。 削除

2010/6/5(土) 午後 2:38 ねこりん 返信する