桜宵  北森鴻

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ビアバー香菜里屋のマスター工藤が、客が話した謎を解くシリーズ2作目です。ていうか北森さんの作品2作目です。まだ2作目なの?という声があちこちから聞こえてきそう…^^;

「十五周年」
タクシー運転手の日浦は、乗せた昔の知り合いから「十五周年記念パーティ」に招待されますが…。
その目的のためだけに、ずいぶん大がかりなことを仕組んだものですね。日浦が腹を立てようにも、もう見事術中にはまってます^^;名前についてのトリックがユニークでした。

「桜宵」
御衣黄という桜を図鑑で初めて知ったときにはこんな桜もあるんだ…と驚きました。一度見てみたいものです。その桜と料理を絡め、しかもそれにこんな男女の思惑が絡んでくるとは…。明るい話ではないですが、心に残る作品です。

「犬のお告げ」
部長の犬に噛まれると、リストラされるという噂が。
う~ん、愛憎の犠牲になった犬が哀れです。犬がそういうものを好むとは知りませんでした。気をつけないといけないですね。

「旅人の真実」
金色のカクテルを求めて歩いていた男が殺されます。
嫌な男ですね~。でも、こういう考え方をする人っていそうな気もします。
プロの方が実際に考案した、金色のカクテルのレシピが載っていますが、ちょっと飲んでみたい気がします。
工藤と香月の関係が気になりますね。

「約束」
紆余曲折あって今は作家として成功した男が、10年ぶりにかつての恋人と再会しますが…。
思いこみって怖いですね~>< こんなことで殺されそうになったんじゃたまりません。
男の10年間の不幸のてんこ盛りには驚きましたが、最後のあたりまで来ると、もしかして…と読めてきます。

どれも良かったですが、「桜宵」と「約束」が特に印象に残りました。相変わらず工藤の出す料理がおいしそうです。近くにこんなお店があったら…ビールはあまり好きではないですが^^;



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北森さんの新作がもう読めないなんて、、、。とやはりしみじみ思ってしまいます。といいつつ、まだ半分くらいしか読んでないので、私も続けて読もうと思ってます。
ちょっと凝りすぎかな、と思うこともありますが、工藤さんのおいしそうな料理が魅力的なシリーズです。
ああ、おいしそうすぎ。。。♪
私もTBさせてくださいね。(^。^) 削除

2010/5/8(土) 午後 9:37 fuwachibiprin 返信する
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>ふわちびぷりんさん
まだ作品のほとんどを読んでないのですが、最後の作品になった「うさぎ幻化行」の貸し出しが回って来たので、もうすぐ読む予定です。
北森さんの書かれる料理はとてもおいしそうですよね。自分でも料理をされていたのか、それとも食通だったのでしょうか。 削除

2010/5/9(日) 午前 10:26 ねこりん 返信する
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このシリーズ、個々の作品の魅力も素敵なのですが、工藤さんがさりげなく出してくれる料理の数々とビールがたまらなく美味しそうですよね。酒肴もミステリも大人味の辛口で大好きです。わたしも『桜宵』と『約束』が心に残りました。TBさせてくださいね♪ 削除

2010/5/10(月) 午前 11:16 TEA♪ 返信する
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>TEA♪さん
そうですね、大人向けのミステリという感じがしますね。料理とミステリって相性がいいですよね。ミステリの殺伐とした感じが料理で緩和されるというか…。工藤さん自身もそういう役割を果たしていますね。 削除

2010/5/10(月) 午後 6:49 ねこりん 返信する