ガラスの仮面46巻  美内すずえ

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年単位で待たされることも珍しくない「ガラスの仮面」(以下ガラかめ)単行本ですが、何と異例の2ヶ月連続刊行です。
実は子供の頃から愛読してまして、北島マヤの成長とともに自分も成長してきた…という感じです。ご存じない方は少ないと思いますが、貧しい少女マヤが、天才的な演技の才能を往年の大女優月影千草に見い出され、女優の道を歩み始めるという物語です。演劇界のサラブレッドと呼ばれる姫川亜弓と、月影千草の当たり役だった「紅天女」をいつか演じるために競い合います。
女優として大きく成長した二人が、ついに長年の夢だった「紅天女」の舞台に向けて練習を重ねているのが今の章です。
そして、「紅天女」と同様に多くの読者の関心を惹きつけているのが、大都芸能社長の速水真澄と、マヤとの関係でしょう。 マヤの演技に惹かれて、陰から紫のバラを送り続け、経済的な支援をしてマヤを支えます。

45巻では、紅天女の主役阿古夜をつかもうと模索する二人の姿と、失明の危機に陥った亜弓が、目が見えなくても舞台に立てるように猛特訓する様子が中心です。演技シーンが多いので、特に何か進展がある…ということはありません。
しかし、この46巻!今までこれほど劇的な巻があったでしょうか…!(あったかも)速水の婚約者紫織が、マヤを陥れようとさまざまに画策しますが、かえってそれが二人の距離を近づけることに…。暴漢に襲われ気を失っている速水の手を握りながら、マヤが思いを込めて阿古夜の台詞を語りかけるシーンは、ガラかめ史上でもベストに入る感動的なシーンだと思います>< ガラかめには劇的なシーンは多いですが、泣けたのはこれが初めてかも知れません。仏師一真を思う気持ちを今ひとつつかめずにいたマヤですが、真に人を愛する気持ちをこの時つかんだのだと、読者の誰もが思ったことでしょう。そして、偶然二人はワンナイト・クルーズの船上で顔を合わせることに…。あ~~これからどうなるのでしょう!早く47巻が読みたくてたまりません。
一方で亜弓は母親と地獄の猛特訓を…。マヤ周辺があんなに賑やかなのに、亜弓が気の毒です;;いつも思うのですが、姫川歌子は娘にあまりにも厳しすぎますね~。演技のことしか考えていない亜弓ですが、いつか幸せになってほしいと思うのは私だけではないはずです。せめて、目は見えるようになってほしいですね。

ところで、「速水真澄公式ツイッター」というものがあるそうで、単行本の帯に「水城くん(速水の秘書)…私より先に46巻を読まないでくれ…!!」とあったのには笑いました(笑)ツイッターも見てきましたが、書いてある内容が面白すぎます。読みながら爆笑(笑)これはガラかめファンなら絶対見てほしいです~^^
「ガラかめファンブック」は、月影千草に扮したマツコ・デラックスがすごすぎ^^:枯木のように痩せている月影先生なのに、なぜか近い雰囲気が…(笑)やっぱり月影先生野際陽子ですね。
だいぶ脱線しましたが、46巻未読のファンの方は、本屋にダッシュです!