大奥  監督 金子文紀

職場で映画館の無料券をもらったので、さっそく「大奥」見てきました。いえ…無料でなくても見たいと思ってたんですが^^;
原作はよしながふみさんの漫画です。江戸時代、赤面疱瘡という男だけがかかる伝染病のせいで、男の人口が女の4分の1になり男と女の立場が逆転してしまいます。主人公の水野は貧乏な旗本の家に生まれ、家を助けるために大奥入りを決意します。そこは女将軍の寵愛を得るために集められた才色兼備の男達が妍を競う世界でした。原作をずっと読んできたのでこの映画化はとても楽しみでした。

ニノファンにとっては見所満載の映画でしょう。いろんな人とのラブシーンありますし。最初はちょっとびっくりしましたが、あとは原作通りおとなしめでしたね(笑)二宮君は演技力には定評あるし、がんばっていたとは思いますが、原作ファンから見ると、水野は二宮君ではないな…と。二宮君は和風顔で江戸っ子口調が似合っているところは良かったです。衣装は普段着の青い大きな柄のはちょっと…でしたが、黒の裃の方は凛としてかっこ良かったです^^水野は親しみやすいキャラでしかも涼しげな美男子…岡田君か向井君か…どうでしょうか。

将軍吉宗を演じているのは柴咲コウさんです。眼力のある俳優さんなので、なかなかの存在感でした。将軍の側用人である間部詮房を罷免し、「さがりゃ!」と一言の元に退けるシーンは吉宗の有能さと決断力を表す最初の名シーンで、これが映画で出てきたのは嬉しかったです。でも台詞回しにもう少し威厳があると良かったと思いました。漫画でのこの台詞は迫力だったので。それにしても吉宗の歩き方の早いこと^^;御鈴廊下もあっという間に歩き去り、おつきの者が走って追いかけなくてはならないほどです。時間とお金の無駄遣いをしない吉宗らしい演出だなあと思いました。吉宗と水野とのラブシーンは気持ちのこもったいいシーンで印象に残りました。

大奥勤めの人達の中で一番目立っていたのは玉木宏さんです。大奥一の美形お中臈である松島を演じています。原作の松島と柏木を合わせた役どころですね。背が高く顔立ちもはっきりしているため、藤色の衣装も相まって美形振りが際だっています。ラストシーンでがっくり肩を落とすところまで、見所の多い役柄でした。佐々木蔵之介さんの大奥総取締藤波も、原作と雰囲気は違いますが良かったです。でもこの二人の××シーンはどうかと…^^;
あと私が好きだったのは呉服の間勤めの垣添役の中村蒼君です。水野に憧れる少年ですが、原作通りかわいい~^^「思い出を…」と言って恥ずかしがるシーン最高です^^ハッと気づいて困った顔をする二宮君も面白かったです(笑)剣士役の関ジャニの大倉君もイメージとぴったりでした。原作にないエピソードが盛り込まれていたので、大倉君は見せ場が多かったですね。ぴったりと言えば御用取次加納久通役の和久井映見さん。もう原作そのままでした(笑)コウちゃんとは別の意味で存在感ありました。杉下役の阿部サダヲさんはぶっとびキャラを押さえ、実直な男をごく普通に演じていました。

水野の幼なじみお信を堀北真希ちゃんが演じています。大問屋のおきゃんな娘役、かわいかったです^^二人のエピソードが微笑ましいですね~。二宮君と真希ちゃんはとてもお似合いでした。二宮君も、真希ちゃんと一緒のシーンは全く違和感なくて良かったです。おんぶして階段を上がるシーンは顔が全然見えませんでしたが、もしかして吹き替え…^^;きのうの「嵐にしやがれ」で東山さんにさんざん鍛えられていた嵐のメンバーでしたが、二宮君の体力のなさを見ると(失礼)やっぱり?と思いました(笑)

原作ファンには不評だと聞いていましたが、私は楽しめました。原作ではずしてほしくないエピソードは使われてましたし、大奥の華やかでしかもどろどろとした内幕も巧く描かれていたと思います。