大きな森の小さな密室  小林泰三

f:id:nekolin55:20201206111940j:plain


地元の本屋で、なぜか平積み手描きPOP付きで紹介されてた文庫です。

 

もともとの「モザイク事件帳」というタイトルの通り、いろいろなジャンルのミステリが揃っていますが、後半はほとんどバカミス寄りです^^;

 

「大きな森の小さな密室(犯人当て)」
別荘に集まったメンバー、密室殺人、読者への挑戦と、ミステリの王道を行った作品です。トリックも目新しいものではないですが、徳さんのキャラが印象に残ります。他の作品にも出てきてました。

 

「氷橋(倒叙ミステリ)」
ドライヤーを乗せる氷の橋をどのようにして作ったのかというところがポイントの作品です。でも、犯人が簡単に口を滑らせすぎですね^^;

 

「自らの伝言(安楽椅子探偵)」
ダイイングメッセージが意味する内容は…
これはすぐ分かっちゃいますね。で、推理通りなら、そんなことを書くよりは犯人の名前を書いた方が良さそうです^^;
この作品の収穫はティッシュを配る弁護士の西条ですね(笑)

 

更新世の殺人(バカミス)」
更新世の地層から遺体が発見されます。古い地層に遺体を埋めたという発想じゃなく、なぜか更新世の遺体が新鮮なまま発見されたという発想になっちゃってるのがバカミスです(笑)
これは実際に話題になった不祥事を下敷きにしているのでしょうね。
ラストのトンデモトリックまで、突っ走ってます(笑)
「自らの伝言」にも出てた新藤礼都がツッコミ役で出てます^^;

 

「正直者の逆説(??ミステリ)」
吹雪の山荘型ミステリですが、最後には論理&メタミステリに…
はっきり言って謎解きの論理パターンにはついて行けませんでした^^;

 

「遺体の代弁者(SFミステリ)」
亡くなった人間の脳を他の人間の脳につなぐことで捜査を行う近未来の物語。
発想だけは清水玲子さんの「秘密」に似てるけど、トリックがムチャすぎてSFミステリというより、これもバカミスですね^^;

 

「路上に放置されたパン屑の研究(日常の謎)」
「遺体の代弁者」の田村と、「大きな森の~」の徳さんが再登場です。
数日おきに道路に撒かれているパン屑にはどんな秘密があるのでしょうか?
この作品が一番面白かったかも。田村の持つ特性が生かされた内容になってます。

 

まあ、気楽に読める小粒のミステリという感じですね。
平積みPOP付き…にするほどではないかもです^^;