きのこの話  新井文彦

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ひさびさに自然についての本を読みました。私の大好きなキノコ本です^^
積読本を山ほど持っている私ですが、手持ちのキノコ本(約20冊)はすべて読破しています(笑)

キノコって探して楽しい、見て嬉しい、食べておいしいと三拍子揃ってると思います。
キノコ狩りには数回しか行ったことはないですが、専門家の方が来られて食毒を見分けてくれる本格的なもので、すごく楽しかったです。

キノコ本と言っても、図鑑、採集記、料理、自然観察、写真集と様々です。
今回の「きのこの話」は写真集&自然観察という感じです。
キノコの写真は、背景など撮り方が工夫されて美しいです。また、キノコ以外にも風景や花の写真も載っていて楽しめます。

作者の方は写真家なので、採集より写真を撮ることをメインにしています。なので、キノコの見つけ方、観察方法、そして自然とキノコとの関わりが文章でも中心です。
食べる目的には向きませんが、作者と一緒になってキノコを観察しているような、そんな気分になれる本です^^

この本の特色は粘菌にかなりのページを取っているところです。あの南方熊楠が研究していたという粘菌、これがキノコと同じぐらいカラフルで多種多様なのです。
粘菌はアメーバのような変形体と、小さなキノコのような子実体という2つの姿を持ち、しかも変形体の時は自分で動いて移動できるのだとか。
載っているのは子実体の写真でしたが、ほんとに小さな宇宙人みたいでかわいらしいです。この写真を見ていると、粘菌にすごく興味が湧いて研究したくなってきます。
日本の粘菌研究家の方が、ユニークな研究に与えられるイグ・ノーベル賞を受賞されたというのもおもしろいです。

ぱらぱらと写真を見るだけでも楽しめるので、自然に興味のある人におすすめです^^