カラット探偵事務所の事件簿1  乾くるみ

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ちょっと軽めのミステリが読みたいと思ってお蔵出ししてきました。

所長の古谷は資産家の三男坊。親の持ち物であるビルの空きテナントを利用して探偵社を開きます。相棒の井上は古谷の同級生で元は新聞記者でしたが、体調を崩して休んでいるところに、古谷が声をかけて転職することに。

「謎解き専門の探偵」っていうのが面白いです。実際の探偵は浮気調査や信用調査が一番多いらしいですが、そういう依頼をできるだけ避け…(避け切れてないようですが^^;)いかにもミステリ向きな事件に対応します。
謎解き探偵としての頭脳とプライドがあるけれど、ぼんぼんらしい浮世離れ感のある古谷と、元新聞記者の手腕を生かして古谷を助ける井上のコンビのかけ合いが面白いです。
時々繰り出される古谷のオヤジギャグもいい力の抜け加減で(笑)

「卵消失事件」
引き受けたくなかった浮気調査が、思わぬ収穫に。
メールの暗号の鍵は簡単なものですが、思いつくのは大変そうです。設定的にはあり得ない感じですが、暗号だけでも楽しめます。

「三本の矢」
屋敷に打ち込まれた矢は誰がどうやって打ち込んだものなのでしょうか。
矢を打ち込んだ方法がユニークな、物理トリックメインの一編です。
おでんのつゆの話…何か関係あったんですか?
(追記:私が読んだのは新書版でしたが、文庫版に解説があるらしいです)





おはようございますo(^-^)o

軽めのミステリー、面白そうですね
私、探偵物は意外と読みます

御手洗潔シリーズとか好き(笑)

これはチェックして、機会が有ったら読みたいと思います 削除

2013/6/23(日) 午前 10:31 [ ちびりん ] 返信する
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>ちびりんさん

乾さんお得意のパズラー、そして大仕掛けが楽しめる、なかなかおすすめの作品ですよ^^

島田さんの作品ってほとんど読んだことないんですよ~
何ででしょうね^^;有名どころの名前だけは知ってますが。
綾辻さんや有栖川さんの方へ行っちゃったからかも…。
ちびりんさんのおすすめがあったら、また教えて下さいね^^ 削除


「兎の暗号」
祖父が残した暗号が示す宝のありかとは?
この暗号は凝りに凝ってますね~。これは絶対考えついた本人しか解けないでしょう。

「別荘写真事件」
行方不明になった依頼人の父親の行方を、写真を元に解き明かします。
メイントリックの写真については、直接関係はないけれど、ガリレオの一編を連想。
メインよりラストのクロスワードに全部持って行かれた気がします。

怪文書事件」
団地にばらまかれた、住人の浮気を示唆する怪文書の謎は。
卵については納得できないけど、解決部分はこれが一番好きです。
日頃から気になっている事件が元になっているからかも。

「三つの時計」
有名なチーズケーキを手みやげにやってきた、娘の恋人。販売された時間から、その時間に家に着くのは無理なはずなのですが。
メイントリックよりも、ラストの大仕掛けにやられました!あわてて読み直すと、伏線が…。

さすが乾さん。一筋縄では行きませんね。大仕掛けには完全にだまされたし、ミステリ好きにはたまらない暗号やトリックの数々に楽しませてもらいました。
ところどころに有名なミステリの名前が挙がるのもいいですね。
真相を知ってみると、スタイリッシュな文庫版の表紙…なるほど。
続編も楽しみです。