地球の神秘  新人物往来社編

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日本や世界の珍しい気象や地質が、美しい写真で紹介されています。
とにかく写真のクォリティが素晴らしいので、見入ってしまいます。

「光の神秘」「雲の神秘」「氷の神秘」「太陽と月の神秘」「海と大地の神秘」の5つの章で構成されています。

メジャーなオーロラ、笠雲、ダイヤモンドダスト、蜃気楼などもあれば、夜光雲、ペニテンテ、フロストフラワーなど聞いたことがない物も。
でき方などもちゃんと説明があって分かりやすいです。

日本の現象で好きなのは「御神渡り」です。載っていたのは諏訪湖の写真でした。
氷のひび割れが隆起して道のようになるのですが、これを諏訪明神が渡っていく道として、できる方向で吉凶を占うそうです。
実際にこれを見たら、神々しくて神様が渡って行ったと思っても自然でしょうね。

特に興味深かったのは最後の章の「レーストラック」と「クリスタルケイブ」です。

「レーストラック」とは、カリフォルニア州のデスバレーにある、石が長距離移動した軌跡が残る乾燥湖のことです。数百キロになる石も移動しているそうです。
原因ははっきりとは解明されていないと書いてあったので、ネットで調べてみました。
多くの説の変遷があり、今では雨期に流れ込んだ水が原因だという説が有力だとありました。
石が自分の意志で移動したかのように見えて、とてもユニークな写真です。

クリスタルケイブ」は、透明石膏(セレナイト)の巨大結晶で埋め尽くされた洞窟です。
たむらしげるさんのイラストの世界そのままで、これは行ってみたい!と思いました。
ただ、ネットで調べていて疑問に思ったことが…。
本には、カリフォルニア州のセコイア国立公園内の洞窟とあったのですが、調べると、この洞窟は鍾乳洞らしいのです。巨大な結晶は見あたりません。該当するのはメキシコのナイカ鉱山でした。両方とも「クリスタルケイブ」と呼ばれるそうなので、もしかしたら取り違えかも知れません。

多数載っている中で、実際に目にした物は、虹と稲妻、日食の3つだけでした。
寒い場所のものがわりと多いので、寒い時に寒い場所に行くのが苦手な私には見る機会はないかも…。
どこでも見る可能性がある彩雲ぐらいは見てみたいものです。