東京バンドワゴン  小路幸也

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ドラマ化が決まるちょっと前あたりに、古本屋が舞台だと初めて知った私^^;ホームドラマはあまり得意ではないけれど、古本屋なら別です。
なかなか面白いので、ようやく原作にも着手です。

堀田家は祖父(勘一)、父(我南人)、長男夫婦(紺、亜美)とその子供(研人)、次男(青)、長女(藍子)とその子供(花陽)という今時珍しい大家族です。
私も、小さい頃は7人家族でにぎやかだったので、当時のことを懐かしく思い出しました。特に食事の時の和気あいあいとした楽しさは今でも忘れられません。ちょうど堀田家の食事風景のようでした。

ユニークなのは亡くなった祖母が語り手なことで、ドラマの「ごちそうさん」もそうですね。どこにでも行けるので、他の登場人物が知り得ないことでも語ってくれるので便利です(笑)

家族や家族の関係者、近所の人々に関わる出来事や謎を解決するミステリ仕立てになっています。古本屋なので、本にまつわる謎もあるのが嬉しいです。

ドラマでは次男の青を亀梨君が演じてるので、青が主人公になってますが、原作では誰かが主人公って感じはしないです。その時々によってクローズアップされる人物は変わりますが、結局家族全員が関わってみんなで解決っていう感じです。
人への温かい目線が基本となっているので、いやな事件が起こることや後味が悪い話がないこともいいです。

昔ながらの、人情味あふれる頑固親父の勘一、ロック歌手の放蕩息子我南人のキャラがいいですね~。
「LOVEだねぇ」こんなベタな台詞が我南人以上に似合う人はいるでしょうか。ふらふらしてるけど、肝心な所はビシッと決める、ほんとに愛をいっぱい持った人なんだな、と思います。
ドラマの平泉成さんと玉置浩二さんがピッタリすぎて(笑)我南人に至っては玉置さん以外の配役は考えられません(笑)

青の恋人すずみは不思議なほどするっと堀田家に受け入れられましたね。彼女が加わって、これからますますにぎやかになっていくのでしょうね。

誰もが温かくて、家族はもちろん、昔ながらのご近所同士の助け合いも健在の、心がほっこりする素敵な物語だと思いました。好きなシリーズになりそうです。今後も追いかけていきます。