ペネロピ  監督 マーク・パランスキー

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先祖が受けた呪いのせいで、豚の鼻と耳を持って生まれたペネロピ(クリスティーナ・リッチ)が、幸せを見つけるまでのストーリーです。
ネタバレありますのでご注意下さい

「由緒正しい家柄の男性に愛されれば、呪いが解ける」という言い伝えを元に、ペネロピの母親は、必死で結婚相手を探し、次々にお見合いをさせます。でも、ペネロピの顔を見た相手は、驚いて逃げてしまいます。
なぜかみんな窓ガラスを割って飛び出して行くのが笑えます(笑)しかも執事が真っ赤なランニングシューズを履いて、その後を追いかけるし(笑)

そんな時やってきたのがマックス(ジェームズ・マカヴォイ)です。トランプ賭博に明け暮れる彼は、お金に窮して、ペネロピの写真を撮って記者から報酬をもらう約束をしていたのです。
でも、マジックミラー越しに何日間もペネロピと話していたマックスは、彼女にだんだんと惹かれていきます。そして彼女の方も…。

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ペネロピの豚の鼻が何ともキュートなんです^^ 目の前にいたら、つんつんとしたくなる気持ちを抑えられなくなると思います。
声も愛らしくて、ミラー越しに聞くこの声もマックスを惹きつけた一つだったのでは。
マカヴォイくんは、若干やさぐれ感を出してるものの、さすが王子様役、美しいです。目元が好きなんですよね。ちょっと下がった目尻、透き通った青い目が魅力的です。
いろいろな楽器をめちゃくちゃに弾きながら歌ってるのがかわいいです^^

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とうとうマックスの前に姿を現すペネロピですが、行き違いからショックを受けて家を飛び出してしまいます。それまで両親の言いつけで家に閉じこもっていた彼女ですが、初めて外の世界に出て行くのです。
顔の下半分をマフラーで隠して、一人でホテルで生活を始め、友達もできて…。
そのうち顔を隠すのもやめてしまうのですが、人柄の良さで誰からも愛されます。

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干渉しがちな親、自分へのコンプレックス…  親元を離れて、初めての生活。
ペネロピの成長物語と考えると、呪いが解けるきっかけが王子のキスではなくて、自分で自分を認めることだったのもうなずけます。
ブラッドベリの短編に似ている話があったなあと思い出しました。

マックス(実はジョニー)も、ペネロピとのことをきっかけに、自堕落な生活をやめて真剣にピアノと向き合うことにします。マックスの成長物語でもあるんですね。

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人間的に成長した二人が再び出会った時、ペネロピは豚鼻のマスクを付けていて、マックスはペネロピの呪いが解けたことを知らないまま愛を告げるところが素敵だなと思いました^^
小学校の教師になったペネロピが、マックスと二人で今までのことを子供達に話して聞かせるラストシーンも良かったです^^

ところで、いつもにこりともしない執事、思わぬ正体でしたが、最後にちょっとほくそ笑んで赤いランニングシューズで去って行くところが笑えます(笑)

全体的に色使いがシックでかわいらしく、衣装やペネロピの部屋のデザインなど、とても素敵でした^^
友達役で出ているリース・ウィザースプーンがプロデューサーなんですね。驚きました。おとぎ話風ではあるけれど、ひと味違う良さがある映画だったと思います。

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