ストレイヤーズ・クロニクル ACT1  本多孝好

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実験で特殊能力を獲得した子供たちによる2つのチームが暗躍する様子を描いた、シリーズ第1弾です。

映画化されましたが、そちらは未見です。
この設定の物語は「Story Seller」で読んでいましたが、あれはプレストーリーでしょうか?

政治家大曽根誠の娘悠里が、大曽根にとって不利になるファイルを持ち出したため、さまざまな思惑の者たちから追われることに。
相手の動きを数秒先読みできる能力をもつ昴をリーダーとするチームは、政治家の渡瀬から命を受けてファイルを追います。
そして、目的のためには殺人も辞さないもう一方のチーム「アゲハ」が昴たちの前に現れ…。

社会の裏側で生きる者たちの悲哀と殺伐とした雰囲気が、全編を支配しています。
望まない特殊能力を持って生まれたせいで、始めからそう生きるように運命づけられた彼らが切ないです。
渡瀬への恨みを持つ昴ですが、その背景はACT1では明らかにされません。たぶん、彼らが生み出された事実に関係があるのではないでしょうか。

2つのチームが初めて対峙する、特殊能力を駆使した戦闘シーンは迫力です。
昴のチームの特殊能力はほぼ明らかにされますが、アゲハの方はまだ謎が多く、今回の対決はまだお互いの顔見せ程度と言ったところでしょうか。

とても映像化向きの作品だと思うので、映画を観るとより楽しめそうな気がします。