ジョイランド  スティーヴン・キング

イメージ 1

ノースカロライナの遊園地ジョイランドでバイトを始めた大学生デヴィンの、出会いと別れ、事件との遭遇を描いた、ノスタルジックなミステリーです。

遊園地という舞台設定が実は苦手で…ディズニーもUSJもそれなりに行ってるし、楽しんでるんですが。裏側を見せるということがイヤなのか、楽しむべき場所が、恐怖と繋がる物語が苦手なのか…自分でもよく分かりません。

でも、恋人に振られたデヴィンが、ジョイランドにやり甲斐を見い出していくところ、特に着ぐるみの犬ハウイーで子供達を喜ばせるシーンは好きでした。
デヴィンがほんと好青年で。人を助ける時も、楽しませる時も全力で、見ていて清々しいほどです。そのため、経営者や係員からも認められ愛されているのは、こちらも嬉しくなります。

過去にジョイランドであった殺人事件、幽霊屋敷に現れる被害者の幽霊と、不穏な出来事が影を落とすものの、デヴィンのキャラクターと、心温まるエピソードで、苦手な設定も乗り切れました。

後半、脚の不自由な少年マイクと、母親のアニーと出会ってからの物語がとても好きでした。マイクと一緒に凧を揚げるシーン、最後にそうつながるのかと。
マイクを通して、デヴィンとアニーの距離がだんだんと縮まる恋愛ストーリーも良かったです。
それにしてもマイクもいい子だったなあ…。

体の弱いマイクをジョイランドに招待するために、職場のみんなが協力するのが素敵だっただけに、事件の展開は残念でした。でも、たぶんこの人だろうな…って思ってました。
デヴィンの今までの行動、みんなに愛されていることが、彼の命を救うことにつながったのですね。この展開さすがだなと思いました。

デヴィンが様々な経験を通して成長する様子を眺めながら、自分もつい青春時代を振り返ってしまうような、切なく甘く心に残る物語でした。