化学探偵Mr.キュリー3  喜多喜久

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四宮大学庶務課の七瀬麻衣が学生から持ち込まれた事件を、理学部化学科の准教授、Mr.キュリーこと沖野が解決するシリーズの第三弾です。

「化学探偵と呪いの藁人形」
昔取った杵柄で、研究室同士のソフトボールの試合にかり出された麻衣。その一方で、双子の弟の部屋に呪いの藁人形が投げ込まれるという事件が。弟は、ソフトボールの試合中具合が悪くなって倒れます。犯人は兄なのでしょうか?
これは全然予想できない内容でした。ソフトボールの描写に力を入れすぎてると思ったのですが、そういうことでしたか。

「化学探偵と真夜中の住人」
みんなとの交流を避け、実験を夜中にするようになった学生。しかも、彼は本来の実験に必要のないガスマスクを装着していました。危険な実験を行っていたのでしょうか?
実は私の身近にもこういう人がいて(ガスマスクはしてません)、なかなか大変そうでした。

「化学探偵と化学少年の奮闘」
癌に冒された犬を救うため、少年は沖野に特効薬の合成の仕方を教えてもらおうとしますが…。
まだ正式に特許を取っていない薬だから、他の人が合成してもいいんでしょうか?この辺りがよく分からないのですが。でも、化学に興味のある少年を嬉しそうに指導する沖野の姿が新鮮でした。
薬を強奪した犯人、身勝手な理由でしかもスタンガンまで使って悪質なのに、ラスト、あの終わり方は納得できませんね。

「化学探偵と見えない毒」
美食サークルで学生が作った鍋を食べたメンバー達が具合が悪くなる事件が起こります。
何で具合が悪くなったかは読者にもすぐ分かります。私は○○○に興味があるので、一応その作用についても知ってました。でも、その裏にもう一ひねりありましたね。
沖野と、前の大学で一緒だった氷上が登場。見た目は怖そうだけど、以外と可愛らしいキャラなのかも。

麻衣が相変わらず猪突猛進で。いろんな意味でもう少し沖野先生のことを考えてあげてほしいなあと。
麻衣のことを思って行動する沖野がちょっと気の毒です。研究に没頭するタイプだから、外の世界に連れ出してくれる麻衣に実は感謝してるんでしょうか。

今回はあまりお笑い路線には走らず、沖野先生の過去や少年との交流など、ガリレオ的なエピソードが多かったですね。
2で強烈だったみゅーたんに再登場してもらいたい気持ちもあるのですが(笑)