dele2  本多孝好

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同じシリーズの次の巻が出ていても、続けて読むことはめったにないのですが、これは、二人のその後が気になって仕方なくてすぐに手に取りました。

坂上圭司が運営している「dele.LIFE」は、死後誰にも見られたくないデータを、本人に代わって削除する仕事を請け負っています。真柴祐太郎はそこのたった一人の所員。死亡確認が取れたらデータを削除すれば仕事は終わりのはずですが、祐太郎はデータに込められた人の気持ちを考えずにはいられない性格で、圭司もだんだんと祐太郎に影響されていきます。

この巻で気になるのは、前巻で触れられた祐太郎の妹の死の真相と、圭司にイニシャル入りのサッカーボールを贈った人間のことです。車椅子の圭司にサッカーボールを贈るのはどういう人間で、どんな意味合いなのか、祐太郎も気にしていました。

先にドラマの結末を観ましたが、祐太郎の妹については原作もドラマもほぼほぼ同じでした。そして、圭司と祐太郎のつながりも同じく。
サッカーボールについては、贈り主は男とも女とも分からない、元同僚の謎の人物です。
ドラマではいつもバスケットボール使ってましたね。イニシャルは…どうだったかな?

妹の死の真相がはっきりした後、二人はどうなるのか気になっていましたが、ドラマとは違って「dele.LIFE」も、圭司の姉、舞の法律事務所もダメージを受けることなく済んだのは良かったのですが、二人の関係には変化が…。でも切なくも希望の持てるラストになっています。ドラマでは、祐太郎は何もなかったかのように戻って来て、今まで通りなのですが。原作の希望をドラマで実現する形にしたのは、脚本も書いている本多さんの思いなのでしょう。

ドラマで登場を願ってた祐太郎の飼い猫タマさん、忘れてたけど第1話の最初に名前だけ登場してましたね。祐太郎は出歩いてることが多いので、ドラマには出なくても、タマさんの世話をしている遥那も実はいるのかも知れませんね。
本作ではタマさんは大変な目に遭ってましたけど…。

圭司と祐太郎のバディがこれからも見たいので、続編希望です!圭司から祐太郎に連絡が来ることを心待ちにしてます。