深海のyrr  フランク・シェッツィング

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 夏休み中にこの本は絶対に読みたいと思っていました。もともと海の中の、ウミウシとかクラゲ、イソギンチャクなどうにうにした生き物が好きで図鑑まで持っている私です。「ゴカイがメタンハイドレートを食い尽くす!」という紹介文に「おおっ!」と手に取ってしまいました。実際、ゴカイだけじゃなく、ロブスターやらカニやらバクテリアがてんこもりなわけですがw
 
 1500ページ以上もある超大作ですが、とんでもない海洋スペクタクル小説です。登場人物一人一人も個性的でつい感情移入してしまい、お気に入りのキャラが生き残るかどうかで最後まで引っ張られました^^;
 海は広いな大きいな~ってのんびり歌っている場合じゃないな、ってこの本を読むと思います。yrrはいないまでも、海洋汚染が進んで、将来これと似たようなことが起こるかもしれないという危機感を感じます。
 まるで畑違いの作者が、4年の歳月をかけて取材して、これでもかと積み上げた科学知識と、環境への提言はもう、哲学の域に達しています。下巻終盤のカレンのモノローグあたりは少々だるく感じますが…

 作者は映画好きということで、「ディープ・インパクト」「コンタクト」など、いろいろな映画の題名や実在の俳優の名前が出てきます。ヨハンソンはマクシミリアン・シェルに似ているそうですが、この俳優の顔を知らなかったので、ネットで調べてみました。本にも出てきましたが、「ディープ・インパクト」に出ているそうです。私が感じたヨハンソンのイメージとは違ってましたが、なかなか重厚な感じのする役者さんでした。
 映画化にあたって、ジョージ・クルーニーにオファーが行くとしたら、やっぱりヨハンソンかアナワクでしょうね~ アナワクのルーツについてのエピソードはとても好きなのですが、映画化されるときにはカットされるでしょうね…だからこそクルーニー=アナワクの可能性も出てくるわけですが。
 ユマ・サーマンだったらカレンですか?やっぱり。ジューディス・リーの配役も気になるところです^^