2020-01-01から1年間の記事一覧

2020 ベスト本

毎年紅白をバックに書いている1年の読書振り返り記事ですが、今年はいろいろあって少し早めにUPします。 今年は時間があったわりにはいつもながら本を読んでいません。時間があると、別の趣味の方に時間を使ってしまいます^^;特に海外物を全然読まなか…

ムシカ 鎮虫譜  井上真偽

禁足地である笛島に無断で上陸した音大生達が見舞われる災難を描いた、昆虫パニック音楽ミステリーです。こういうふうに書くととんでもない色物のように感じるけど、読み終わった時に感じる感動と清涼感はまるで「蜜蜂と遠雷」のよう。音楽に対する深い愛情…

クジラアタマの王様  伊坂幸太郎

久々に読んだ伊坂さんです。「逆ソクラテス」がミステリベスト10を賑わわせてますが、先に買ってたこちらから読みました。 主人公の岸、政治家の池野内、アイドルの小沢ヒジリの3人には、過去に同じ体験をし、同じ夢を見ているという共通項がありました。…

夜がどれほど暗くても  中山七里

政治家や芸能人のゴシップ記事を上げて来た週刊春潮の辣腕副編集長である志賀倫成は、息子がストーカー殺人を犯した上自殺するという事実を突きつけられます。今までそういった事件を追う側だった志賀は、追われる側となって初めて自分の今までの行動を振り…

一億円のさようなら  白石一文

ドラマに合わせて読み始めたけど、けっこうな大冊でドラマが終わるまでに何とか読み終われました←遅読 主人公加能鉄平が、妻の夏代が48億円もの遺産の持ち主であると知った事をきっかけに家族との関係を見直すストーリーで、妻との過去を振り返るシーンが…

怪奇大作戦ミステリー・ファイル  小林弘利

BSプレミアムでの再放送を楽しんで観ていて、ノベライズがあるということを知って読んでみました。 元々NHK放送のドラマですが、生理的にぞわぞわ来るようなグロ表現や、原初的な恐怖を誘発するようなモチーフの数々はNHKとは思えないほどです。そこが怪奇…

最後の証人 柚月裕子

ずいぶん前にドラマを先に観ていたけれど、原作を読んだ後で改めてドラマも観直し、視点が違う事に気づきました。 ドラマは事件の動機と実施方法が伏せられていて、それが焦点になっていますが、原作では法廷で当然明らかになるべきある事がミスリードされる…

狂骨の夢(電子版第3巻) 京極夏彦

電子版1巻、2巻を読み終わるのに2ヶ月もかかったのに、解決編に当たる3巻はあっという間に読み終わりました。 京極堂がどのように憑き物落とし(解決)をするのかワクワクだったし、今までバラバラだった多くの事件のモチーフがどのように繋がるのか興味津々で…

狂骨の夢(電子版第2巻) 京極夏彦

ようやく2巻を読み終わりました ブロ友さんの、読んでも読んでも終わらないよ、という忠告の通りでしたが、京極さんの文章は読みやすく、読んでいる時はすらすら読めました。単に私が読書時間を捻出できなかっただけです。 ここまでの所で、京極堂が憑き物落…

狂骨の夢(電子版第1巻)京極夏彦

百鬼夜行シリーズにひさびさの復帰です。 いくら何でも前のシリーズ過ぎるだろう、とのツッコミはおありでしようけど、この本の分厚さに恐れをなして、シリーズから離れてしまったんです(^^; でも、いつかシリーズに復帰したいとずっと思っていて、電子図書…

いけない 道尾秀介

アンソロジー蝦蟇倉市事件1に収録の「弓投げの崖を見てはいけない」を元にした一編から構想を膨らませたミステリです。 各編とも、ラストに載っている写真で真相が分かるようになっています…と言いたいところですが、自分がとんちきなせいか、よく分からないの…