2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2017年のマイベスト10

今年も紅白をバックに2017年の読書生活を振り返って行きたいと思います。 海外作品をまあまあ読んだので、ひさびさに国内、海外別にランキングを出したいと思います。 【国内】 1 『蜜蜂と遠雷』 恩田陸 ピアノの演奏を文章でこんな風に表せるのだとい…

書架の探偵 ジーン・ウルフ

推理作家であるE・A・スミスの複製体(リクローン)である主人公は、図書館で借り出される「蔵者」です。 作家から直接話を聞けるというのはその作家のファンからすれば、夢のような話ですが、大富豪の娘コレットがスミスを借り出したのは、そういう理由ではあり…

月の部屋で会いましょう レイ・ヴクサヴィッチ

34編もの短編が所収の、奇想としか言いようがない短編集です。 まず、一編目の『僕らが天王星に着くころ』を読めば、その奇想のほどが分かるでしょう。 次第に、体の表面が宇宙服に変わり、全部が変わってしまうと、体が浮かんで宇宙に向けて旅立ってしまう…