| ☆ 木の葉郵便にようこそ ☆ |

私設図書館も容量オーバー、本の重さが応える年になったので、最近は電子図書を愛用していますが、本と読書への愛情は変わらないねこりんです。ヤフブロからお引っ越ししてきました。

ドラマでは何事もないように戻って来た祐太郎だけど、やっぱり妹の事件についてのわだかまりは、原作では簡単には解けません。祐太郎の方も、圭司の方も。
本作は、妹の事件に大きく関わった夏目という人物に迫る「リターン・ジャーニー」と、今まで通りに戻ったdele.LIFEの日常というか新しい依頼についての「スタンド・アローン」中編二本立て。
「リターン・ジャーニー」は夏目という人がつかみ所のない人間のせいか、話自体もそうなってる気がします。事件がdele.LIFEで扱うには大きすぎる内容のせいか、今までの作品に慣れているせいか、楽しくは読めませんでした。最初の方にタマさんが出てきて数ページ分いてくれたことは嬉しかったけど。
「スタンド・アローン」では、祐太郎と圭司、それに前の事件で関わった中学生ナナミの3人で仕事をすることになっています。前の事務所の様子と違い、祐太郎は落ち着かないようだけれど、自分はナナミがいることに違和感はなかったです。二人の緩衝材になってくれるんじゃないかなと思ってます。
依頼が父親の名前だったために始めは気づかなかったけど、実は自殺した中学生の娘、唯の依頼だったことが分かります。子供からの依頼は無効ということでデータの削除をしないことにした圭司でしたが、ナナミと祐太郎は調べてみることにします。
ちょっと背筋が寒くなるような嫌な話でしたが、祐太郎と圭司が今まで通りやっていることにホッとさせられた作品でもありました。
夏目とはいつかまた直接対決しなくてはならないだろうけど、今回のような話ではなく、もっと身近な内容にしてほしいと思いました。

前作で集団感染テロ事件に巻きこまれた葉村と剣崎は、それに関係する班目機関という組織の研究施設を訪れることにした。そこはかつて超能力の研究をしていたらしい。
その研究施設は真雁という地区にあることから「魔眼の匣」と呼ばれ、そこに住む予言者サキミの予言は必ず当たると言われていた。
男性2人、女性2人が死ぬ、という「サキミの予言は必ず当たる」ことを大前提に組み立てられたミステリーです。
自分がその当人になりたくないからという理由で、ほとんどの住人が村を逃げ出し、中の人間がそれ以上逃げられないように橋を焼き落としたことからできてしまったクローズド・サークル、という今回も特異な状況です。
設定はユニークだし、明らかになる人間関係や超能力も、途中までは面白かったのですが、後半の自分が予言の標的にならないための人数合わせの仕方が複雑すぎて、訳分かんなくなってきました。作家さんの頭の中では完全に構築されているのでしょうが、こちらが理解するのはかなり無理があるような…私がトンチキなだけかもですが。
トンデモ設定でトリックも少し無理があっても、前作の方が理解しやすく面白かったですね。
ただ、剣崎が葉村を守ろうとする思いの強さは伝わって来たので、次作(たぶんまだ続くはず)で二人に進展はあるのか気になります。



