蒼林堂古書店へようこそ  乾くるみ

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書評家としての顔もある林雅賀が店長の蒼林堂古書店はミステリ専門店です。ここには、林の同級生である大村、高校生の柴田と木梨、小学校教師の茅原が日曜になると集まります。そして身近な話題から生まれた謎をみんなで解くことに。

いいですね~こういう古書店。ミステリ専門店というのももちろんですが、100円以上買うと、奥の喫茶コーナーでコーヒーが飲めるのです。常連客の中には、買った本をここで読み、読み終わるまでいて、売ってから帰るという人もいます。ただ、そんなに粘ってる常連客が何人もいたんじゃ、他の人は居づらいような気もしますが^^;古書店にはぜひいてほしい、黒猫の京助もいいキャラです^^

一つ一つの話はいわゆる「日常の謎」タイプで、謎解きも複雑なものはありません。ただ、「転送メールの罠」は、林の解答文自体にもさらに意味があるのかと思ってだいぶ悩んでしまいました^^;でも、単に解読してああなった、っていうことでいいんですよね…?

この物語の重要な所は、全体を通してトリックがしかけられているということです。ある話で前振りがあるので、私もちょっと考えてみたのですが、知識が足らず分かりませんでした^^;でも、そのおかげで?最後には嬉しい驚きが^^
一話終わるごとに、「林雅賀のミステリ案内」というコラムがついてます。国内物は読んだことがない物が多いので参考になりました。そして、最後のコラムのラストにも素敵なエピソードが載っていて、コラムに店長の名前を冠したことを十二分に生かした展開になってました。

コラムだけでなく、店長と常連の間でも実在のミステリ談義が行われ、作品自体がミステリ案内になっているところが楽しいです^^
この本は図書館で借りたのですが、返したその日にぶくおふへ行ったところ、なんと見つけてしまいました^^;好きな本になったし、載っていたミステリ案内も気になったので手元に置くことにしました。ミステリ好きの人なら次々に出てくるミステリの名前だけで楽しくなる作品だと思います^^

ところで「六つの手掛り」の林茶父と、「林真紅郎と五つの謎」の林真紅郎と、林雅賀は兄弟らしいです。林が「鉄道模型の車庫」で話してた駅での事故は、「林真紅郎~」にも載ってます。すごい三兄弟ですね(笑)



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この方『イニシエーション・ラヴ』が面白かったので、若手?とか思って調べたら男性ということでちょいビックリでした記憶があります。
この本は面白そうですね。文庫?ですか。 削除

2010/9/20(月) 午前 10:11 きくや 返信する
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>きくやさん
イニシエーション・ラブ」は読み終わった途端読み返したくなること間違いなしの本ですね。男性ということは、私もつい最近知りました^^;
「蒼林堂~」は文庫で読みました。それぞれの話よりも、全体の仕掛けが面白い本だと思います。 削除

2010/9/20(月) 午後 1:54 ねこりん 返信する
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乾さんのはコレと『スリープ』が読みたいと思っております^^。古本屋とか黒猫とか、読書心がくすぎられちゃいます(笑)この方の他の著作も面白いのありましたでしょうか? 削除

2010/9/21(火) 午前 6:57 チルネコ 返信する
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面白そうですね~。ミステリ案内にもなっているということで、とても気になっています。まだまだ読んでいない名作が目白押しですので!
林雅賀という人は真紅郎の兄弟でしたか・・他にもまだ兄弟の出てくる作品があるとは知りませんでした~。 削除

2010/9/21(火) 午後 1:48 lime 返信する
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>チルネコさん
私もまだ読んでない作品の方が多いです^^;「スリープ」は面白そうですね~。読んでみたいです。やはり「イニシエーション・ラブ」でしょうか。「リピート」「匣の中」も評判が高いようです。 削除

2010/9/21(火) 午後 7:57 ねこりん 返信する
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>limeさん
登場人物から、実在の作家さんや作品について語られると何だか嬉しくなってしまいます^^
兄弟揃って謎解き好きなんですね(笑)タイプはだいぶ違うようですが…。 削除

2010/9/21(火) 午後 8:11 ねこりん 返信する