魔王 (大野君主演TVドラマ)

嵐の中では実は大野君が一番気になってます。嵐のリーダーでありながら、ぼ~っとした雰囲気を漂わせ(失礼)趣味は釣り。先日見た「Aスタジオ」の二宮君によると、番組ではたまにしかしゃべらないので「釣りでね~」とかぼそっと話すとそれを取り上げずにはいられないのだとか。一方で歌もダンスもうまく、芸術家という才人の顔を持つ大野君が、素晴らしい演技を見せているというこのドラマをまだ見たことがありませんでした。韓国のオリジナル版も見ていないので、ほとんど予備知識なしで見ました。

成瀬領(大野君)は、弱者の味方として活躍し「天使の弁護士」と呼ばれる優秀な弁護士です。成瀬は高校生の頃、中学生の弟を同級生に殺され、加害者の少年は正当防衛で無罪になるという過去を持っていました。(高校時代を演じている人が大野君に似てるのでびっくり)
芹沢直人(生田斗真)は検挙率NO.1の正義感の強い刑事ですが、彼こそが加害者の少年が成長した姿でした。事件の心労で母親まで亡くした成瀬は「魔王」と化して、事件に荷担した者たちに復讐を誓い、計画を実行に移します。

黒く映し出される魔王の顔、それに赤い照明に照らされた暗室の中にいる成瀬の顔がオーバーラップします。部屋の壁は、標的とする人間の写真で埋め尽くされています。大野君は、この部屋に長くいて気が狂いそうになったとのこと。

復讐は綿密に計画され、芹沢と次の標的になる相手にはその後を暗示させるタロットカードを赤い封筒で送りつけます。自分は手を汚さず、相手の周辺にいる人物を心理的にあやつり、手を下させるという手口が何とも恐ろしいです。その一方で弁護士として芹沢の周辺に現れ、過去を暗示する言葉をさりげなく芹沢に投げかけます。しかし冷酷に復讐を進めながら、そのために罪もない人々を巻き込んでいること、自分のことを心から思ってくれるしおりの存在が彼の心に波紋を起こします。

感情を率直に出すシーンが多い生田斗真に比べ、大野君は押さえた演技が多く、台詞がなく表情だけで演技をするシーンが目立ちます。非常に難しい役柄だと思いました。大野君の演技は実をいうと「最後の約束」と「怪物くん」「世にも奇妙な物語」くらいしか見たことがなかったので、こういうシリアスな演技ができる人とは思わなかったです。計画が巧く行きほくそ笑む表情、憎悪の表情はまさに「魔王」です。
やがて成瀬は、芹沢がただのうのうと生きてきたわけでなく、ずっと罪の意識に苦しんできたことを知りますが、すでに復讐は引き返せない所まで来ていました…。

最終回はもう始めから泣きっぱなしでした。直人の父親(石坂浩二)が本当は直人と兄(劇団ひとり)を愛していたことが分かるシーンからぐっと来ました。そして、ついに成瀬と芹沢の直接対決へ。成瀬の言った「あと一人」の意味がこういうことだったとは…。お互いの持つ贖罪の気持ちが、魂の深い所で通じ合う二人の姿に涙が止まりませんでした;;大野君が心から役に入り込んで流す涙は美しかったです。生田斗真は今まであまり好きではありませんでしたが、思いが伝わる演技で好感を持ちました。ラスト、芹沢の手にあるハーモニカには号泣です…><
あとでwikiを見て韓国版には後日譚がないことを知りましたが、私は韓国版の通りで良かったのではないかと思いました。二人の気持ちが通じ合ったことは、あの倉庫でのシーンでじゅうぶん分かると感じたからです。

いいドラマを見ました…。このドラマで大野君はかなり賞をもらったようです。W主演ということで大野君の方に賞が行ったのは当然と言えばそうなのですが、熱演だった生田斗真にも賞をあげたいと思いました。
それにしても、この頃の大野君と比べ、最近の大野君はさらに丸顔になったような^^;こないだのMステでタモリさんに指摘され、エンディングで頬のラインを気にする大野君の姿が…(爆)