ルームメイト  今邑彩

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初今邑作品です。文庫化まで時間がかかった作品で、書店員さんなどのお薦めで人気上昇中ということです。

大学に入学し、下宿先を探していた春海は、同じ目的の麗子と出会います。二人は意気投合してルームメイトになることにします。
ところがやがて麗子は失踪し、春海に隠して名前を変え、三重生活を送っていたことが分かります。春海は大学の先輩である謙介に協力してもらい、麗子の行方を探します。これと平行して、外国人の男が惨殺される事件が起こります。春海と謙介の調査の間に、犯人のモノローグの章が挟まれます。

これはかなり伏線があからさまなので、こういう作品を読み慣れている人ならすぐに分かってしまうでしょう。私は真ん中あたりでもう分かってしまいました^^;もっとさりげない書き方があったと思うんですが…。それで、ほんとに予想通りに物語が進みます^^;

問題はラストですね。文庫版とノベルス版は違うのです。正確に言うと、文庫版では予定調和的に一度終わって、その後作者のあとがきがあります。「モノローグ4を一度ここで封印します」といういわくありげな言葉が…。このあとがきの次にノベルス版のラストであるモノローグ4が載ってます。
作者によると「後味がチョー悪い」だそうです^^;読みたくない人は読まないでとありますが、当然読みました(笑)
でも、文庫版ラストにも示唆があるんですよね…。それを考えるとモノローグ4の驚きはあまりなかったです。第三部での謙介の選択はムチャだと思った人多いと思いますが、やっぱりな結果に…。こういう人にはきちんとした対処をしないとダメですよね~。それが相手のためでもあるのに…。
ノローグ4がついてなくても、遅かれ早かれ4と同様の結果が待ってるでしょう。

ずいぶん前の作品なので、出てくる言葉が「パソコン通信」とか相当古いです^^;作者もあとがきで書いてましたが。でもそれだけでなく、トリック自体が使い古されたもの、という印象を受けました。というか、やはり伏線を露骨に書きすぎというのが問題点でしょう。当時は目新しいトリックで、そこに注目する人がいなかったのかも知れませんが…。
最近の作品はそういうところが改善されているのか気になります。




ねこりんさん、お久しぶりです。
本書は積読になってるので近いうちに読みたいなと思ってます。
初今邑作品だったのですね。私もあまり読んではいませんが「よもつひらさか」はすごくよかったのでおススメですよ☆少しホラーテイストですけどね。 削除

2011/8/26(金) 午後 5:20 mimi 返信する
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>mimiさん
お久しぶりです~^^
「よもつひらさか」も持ってるので、そのうち読みたいです。
「ルームメイト」はどのぐらいで展開が読めるか、に注目して読むといいかも知れません^^; 削除