+act.~大野智の肖像~

「怪物くん」の映画化とSPドラマというタイミングで智祭りが始まってます。TV雑誌も怪物くんでいっぱいですが、智っくが待ちこがれていた第1弾は「+act.」でしょう。表紙&ポートレイト、16000字インタビュー、奈良美智さん、中村監督が大ちゃんについて語るインタビューもある大特集です
 
まず表紙にドキッとさせられます。黒一色でひざをかかえたままソファーに横たわる大ちゃん。美しいし、かわいいし、セクシーだし、何だか中性的な魅力も漂わせていて…目が離せなくなります。そこを無理やり引き離してページをめくると、同じ衣装でソファーや木の椅子や部屋の隅で体を丸くしてポーズを取る大ちゃんが。あとの記事を読むと、黒猫をイメージした動きだったようです。あ~だから中性的だったのかなあと…。大野智という不思議な生き物の魔力と魅力を引き出した写真だと思います。裸足なんですけど、足が日に焼けててサンダルのあとがくっきり、なのがご愛敬(笑)
 
インタビューはもちろん怪物くんの話もあるんですが、絵についての話がとても多かったです。その中で一番印象に残ったのが、
「絵を描いてる時、『俺、今輝いてる!イケてる!』って思えるの。ひとりだし(笑)」
っていう言葉。
インタビュアーの人も言っていたけど、大ちゃんは日頃はそういうこと全く思わないような人です。仕事に臨む姿勢も、自己顕示欲とかじゃなくて、自分が納得できる自分でいることが一番なんですよね。誰も見てない、1人で絵を描いている時に、「今イケてる!」って思う大ちゃんっていいなあ、って思います。
 
奈良さんのインタビューでは、「大ちゃんは趣味で作品を作っているのではなく、やりたいからやっている」「美大生のスピリットを持っている」というのが心に残りました。
釣りは、大ちゃんも言っていたようにただ「楽しい」という趣味だけれど、作品を作るのはライフワークなんだろうなと思います。作らずにはいられない、という、何か衝動のようなものなのかなあと。
 
中村監督のインタビューでは、大ちゃんが台詞や演技について完璧に準備していることについて「台詞が出ないことや間違えて現場が止まることが怖くてダメなんですよ」と言っていた話が。そういうところやっぱりA型だなあと。本人はO型ぽくなってきたって言ってたけど、根本的な部分はそうなんですね。現場に台本を持ち込まないというのは驚きでした。松潤が周りを見通して完璧さを求める(もちろんそれも大切)のと違って、大ちゃんが求める完璧さって自分にだけ向けられているんですよね。だから他の人には優しく寛大です。
 
アクターとして、アーティストとして、人間としての大ちゃんについて、これだけたっぷりと読ませてくれる記事もなかなかないですね。
写真&テキスト、ほんとに素晴らしい、保存版の一冊になりました。