桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活  奥泉光

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経営不振の前大学から、たらちね国際大学に転勤したクワコーこと桑潟幸一准教授が、ユニークな女子大生達と大学に関わる謎を解く?ミステリーです。

探偵役の准教授と言えば、湯川准教授、火村准教授、犀川准教授(当時は助教授でしたが)と優秀な方々が揃っていますが、このクワコーは今まで見た中で最も情けない准教授探偵…准教授…いえ人間…のような気がします^^;

40才不惑の歳でありながら、これだけ惑いっぱなしの人も珍しいでしょう。
勉強は全くせず、スポーツ新聞と漫画だけが読む物で、書くのは出張旅費の申請書、PCのキーボードを進んで叩くのはマスコミで売れている大学教師の中傷をネットに書き込むときだけというていたらくです。
また、何かと言えば妄想を働かせて、最悪の事態にはまりこんだ自分を想像しては自暴自棄になります。やたらに自虐的になるのも特徴です。

ほんとにいいとこなしのクワコーですが、文芸部の女子大生達に研究室を部室代わりに使われ、面と向かってクワコーと呼び捨てにされます。
でも、けっこう彼女達からかわいがられて…?いるのかも知れません^^;

文芸部のメンバーは普通の大学に行けば目立って仕方ない人達だと思うのですが、たらちねにいるとコスプレ集団としてひとくくりになるような、派手だけど没個性という感じです。
ただ、大学構内に段ボールハウスを建てて住んでいるジンジン(神野仁美)は異彩を放っています。クワコーの持ち込んだ事件を聞いて他のメンバー達は変な風にどんどん脱線して行くのですが、ジンジンだけは冷静に考えて、ついには謎を解明します。
つまり、謎を解いているのはクワコーでなくて、このジンジンなのです。

それでは何のためにクワコーは存在しているのか…たぶん事件に巻き込まれるためだと思います^^;

メンバーの、オヤジギャル(死語?)が集まったような会話を聞いていると辟易しますが、
彼女たちなりにクワコーのことを心配して、何とかしてあげようとしているんだなと思います。
つまり、クワコーの良いところは憎めないキャラだということでしょうか^^;

ミステリ的には、それなりに納得できる内容になってますが、強烈なメンバー達に押されて埋もれがちになってます(笑)

佐藤隆太くん主演でドラマ化されてます。毎回見てはないですが、隆太くんのは原作のクワコーに比べてだいぶまともな気がします(笑)

クワコーのシリーズでは「モーダルな事象」が先で、こちらはだいぶ趣が違っているようです。かなりの大作なのでつい本作から読んでしまいました^^;いつかこちらもチャレンジしてみたいです^^




ドラマ 私も毎週楽しみに見ています。
原作とは キャラクターは一致しているものの ストーリーなどは全くちがって 別作品な感じで楽しめますよね~
「妄想探偵」と言う通り 隆太くんの心のつぶやきが すごくおもしろい~
TBさせていただきますねv 削除

2012/2/15(水) 午後 0:42 tammy 返信する
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>tammyさん
そうですね~。設定こそ同じだけど、ストーリーは違ってますね^^;原作は3話しかないし、オリジナルがないと続きませんよね^^;
段ボールハウスが思った以上に立派で驚きました(笑) 削除