アイネクライネナハトムジーク 伊坂幸太郎
始めの二編、「アイネクライネ」「ライトヘビー」が、元々のコラボ小説です。
「ライトヘビー」は、長い間電話だけでつながっていた二人が、あることをきっかけに距離を縮める物語です。意外で鮮やかなストーリー展開で、この本の中で一番好きです。
「斉藤さん」なる路上占い師…というか、相手にぴったりの曲のワンフレーズを再生してくれる人が出てきます。
ほんの少し、自分のことを話しただけで、あるいは表情を見ただけでもその人に合った歌詞が瞬時に選び出せる不思議な斉藤さん。斉藤和義さん本人にも思えるし、熱烈なファンのようにも思えます。この人がほんといい味出してるんですよね。
この二編からイメージを膨らませて書かれたという「ドクメンタ」「ルックスライク」「メイクアップ」。
中では「ルックスライク」が好きです。
自転車の駐車料金を払わずに、人の許可シールをはがして使おうとする犯人を協力して見つけようとする高校生たちの物語。並行して、ファミレスで出逢ってつきあい始めた男女の話が語られます。
この二つの話がどんな風にクロスしてくるのかという楽しさはもちろんですが、クレーマーを追い払う手口が面白すぎて＾＾ でも、相手が、自分と協力者のことを知らない、というのが前提なので、なかなか使う機会はなさそうです＾＾；
そして最後の一編「ナハトムジーク」は書き下ろしです。
これまでの物語の登場人物の多くが登場して、それがいつもの伊坂さんの作品のように、パタパタと小気味よいほどつながって行きます。
偶然…と言えばそうなのですが、きっと、実直なボクサーであるウィンストン小野の周りに、みんな集まってくるんだろうな、と思いました＾＾
斉藤さんも、いいタイミングで登場してます♪
登場人物の関わりがいつも以上に多いので、サイトで相関図を作って下さっている方も。
私が見つけたのは読み終わってからですが、ある程度読み進めたら、これを参考にしながら読むのもよいかもですね。
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現在予約中で楽しみに待ってるところですが、そんなコラボ小説だとは知りませんでした！この話をもとにした曲もあるってことですね！？なんか世界が広がるなー。
読むのがますます楽しみになりました(^^)/ 削除
2014/12/3(水) 午後 11:46 [ sinobu ] 返信する
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今回の作品は今までの作品に比べて分かり易いリンクだったなと思いましたが、ラウンドボーイ君には「伊坂来た！」って感じでした（笑） 削除
2014/12/7(日) 午前 11:41 [ テラ ] 返信する
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＞sinobuさん
斉藤和義さんの曲は有名どころしか知らないのですが、よく知っている方ならもっと楽しめそうです。
また、この本で興味をもって曲を聴く人もいるでしょうね。そこがコラボの面白いところだと思います＾＾ 削除
2014/12/7(日) 午後 8:04 ねこりん 返信する
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＞テラさん
リンクはこの作品内のものだったので、しっかりこの作品を把握してれば大丈夫でしたね。ただ時制が前後するのと、登場人物が多いので、そこが大変でした＾＾；
レフェリーとラウンドボーイ君の登場の仕方は伊坂さんらしかったですね＾＾ 削除
2014/12/7(日) 午後 8:08 ねこりん 返信する
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時を経てリンクさせているのがまたうまいと思いました。斉藤和義さんがモデル？だと知っているのと知らないのとでは読み方が違う部分あったろうなと思ってそれがちょっと残念だったりします。 削除
2017/9/11(月) 午前 11:16 ゆきあや 返信する
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＞ゆきあやさん
一応、斉藤和義さんとのコラボだとは知っていましたが、斉藤さんの曲の歌詞を知っていたら良かったな、と思いました。２つか３つくらいしか知らないので＾＾；
リンクのさせ方、伊坂さんらしかったですね＾＾ 削除
2017/9/12(火) 午後 8:10 ねこりん 返信する
