クリムゾン・ピーク  監督 ギレルモ・デル・トロ


作家のイーディス(ミア・ワシコウスカ)は、死者を見る力を備えていて、母親の幽霊から「クリムゾン・ピークに気をつけなさい」と警告されます。
幼なじみの医者アラン(チャーリー・ハナム)と、鉱山の経営者トーマス(トム・ヒドルストン)の二人から求婚された彼女は、ある事件をきっかけにトーマスと結婚し、彼の屋敷に移り住みます。しかし、そここそ、母親が言っていた、赤い粘土に覆われた土地「クリムゾン・ピーク」だったのです。


ギレルモ・デル・トロ監督だけあって、映像美が素晴らしいですね。血と地面の赤、雪の白の対比がハッとさせます。
ゴシック調の屋敷の造形もさすがです。でも、屋根に穴があいて絶えず雪や落ち葉が降り注ぐホールや、腐りかけた床、虫が入り放題の部屋は、住むのはイヤですけれど…
修理もできないほど困窮していることがこれで分かるわけです。


トーマスは粘土を掘削するための機械を設計していて、スポンサーを募りますが、きちんと動作するか分からない機械のために出資してくれる人はいませんでした。
それで、作った機械で掘削の試運転を繰り返していて、頭の中は機械のことでかなりいっぱいなんですが、イーディスのことは大切にしていました。
トーマスには姉のルシール(ジェシカ・チャステイン)がいて、屋敷に同居しています。弟を溺愛していて、イーディスに嫉妬するような言動も。
イーディスはこの屋敷に住み着いた別の幽霊を見るようになり、やがて彼女自身も体調を崩して…。

登場人物も少ないし、ストーリーとしては特に驚かされるところのない展開でした。
でも、その予想通りの展開を、いかに美しく、雰囲気を持って見せるかというところにこの映画の価値があるのでしょう。

何と言ってもトムヒ。古風な衣装が似合う、その美しさに圧倒されます。顔立ちが画面映えするって言うんでしょうか、とにかく出てきただけで惹きつけられるものがあります。私はトムヒの映画はロキと「戦火の馬」とこれしか観てないので、時代物の衣装と軍服しか見てないわけで… 現代物だとどんな感じなのか気になります。


ミアは「アリス・イン・ワンダーランド」の時は21才、ふわふわの金の巻き毛が印象的でしたが、今回も同じ髪型です。パフスリーブのナイトウェアなど、素敵な衣装も相まって、いつもお姫様のよう。苦悩するシーンが多いので少し老けて見えてしまいましたが…


あと、蛾^^;公式サイトは蝶の画像だったのに、映画に出てくるのは蛾でした。家中にいる大きな蛾、私だったら真っ先に駆除します(笑)
イーディスは幽霊は見慣れてるのであまり動じてないようでしたが、蛾にも動じてませんでした(笑)最後にある人物と戦う様子を見ても、かなり内面はたくましい女性ですね。

トムヒのファンなら、彼の魅力が堪能できるので(サービスショットも!)おすすめです^^でも、ゴシックホラー…というよりサスペンス映画ですのでご注意を^^;