美しい本

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絵本や自然・美術関係の写真集が好きで、気に入ったのがあると買っています。これらの本だけを並べた棚があり、時々取りだして眺めています。

今回取りだしたのは、宮沢賢治さんの「銀河鉄道の夜」(星の手帖社)。この美しくも哀しい童話に、イラストレーターの加賀谷譲さんが絵と鉱物の写真を載せた素敵な本です^^ぶくおふで見つけたのですが、裏に九州のスペースワールドのシールが貼ってありました。Amazonで検索してみましたが、見つからないんです…。でも宮沢さんの本を集めているサイトで発見しました。

ご存じのように「銀河鉄道の夜」は星座や鉱物、植物や動物の描写が生き生きとしてとても印象に残ります。そのイメージにぴったりのイラストです。
イラストの中にはステレオグラムになっているものがあって、特に夜の平原に光る三角標のステレオグラムの美しさは格別です。立体視できると遙か彼方まで三角標が立ち並び、柱の先の様々な色の光が輝きながら浮かび上がってきます。
ステレオグラムには、並行法(遠くを見る視線)と交差法(寄り目の視線)の二種類あります。交差法のステレオグラムが一つだけあって、残念ながらこれはうまく見ることができませんでした。ステレオグラムの本の大抵は見ることができるのですが…。皆さんは立体視ができますか?できた時に浮かび上がってきた世界、素敵ですよね^^

もう一冊紹介したいのが「スコープ少年の不思議な旅」という写真集です。これは図書館で借りました。
オブジェ作家の桑原弘明さんが作る、手のひらに乗るくらいの真鍮の小さな箱にスコープがついていて、それを覗くと中には不思議な世界が広がっています。この本自体が小さい四角形で、たぶん実物大なのではないでしょうか。箱には明かり取りの窓がいくつかあって、どの窓に光を当てるかによって中の見える物が変わり、雰囲気もがらりと変わります。そのスコープから覗いた世界の写真に、批評家の巌谷国士さんが印象的な文章をつけています。
閉じこめられた世界なのに、その中には物語があり、奥行きが感じられるのが不思議です。中にある様々なオブジェは非常に精巧に作られています。最後の方に椅子のオブジェを爪の先に乗せている写真が載っていて、こんなにも小さいのかと驚きました。
また、スコープのテーマに合わせて箱の外側のデザインも変えていて、隅から隅まで凝った作りです。一つのスコープを作るのに何ヶ月もかかるというのもうなずけます。

こういった美しい本を眺めていると癒されますね^^他にも自然の写真に文章をつけた歳時記のような写真集や、海の生き物の写真集など、疲れている時によく見ます。
皆さんにとってヒーリング効果のある本はどんな本ですか?