花咲舞が黙ってない 池井戸潤
ドラマでも人気になった花咲舞シリーズ、ついにドラマと同じタイトルになっちゃいました第一弾です。
今作にはいろいろ驚きの展開があって、それに触れずにはいられないので、ネタバレ注意です。
まず、ラスト2話、東京第一銀行では「エリア51」と呼ばれる秘密の融資にまつわる事件で、それを表沙汰にしようとした舞と相馬は、関係者に睨まれ、相馬は別の支店に飛ばされてしまいます。
ドラマではずっと一緒に臨店を続けていた二人なので、この展開はショックでした。ただ、舞が相馬の支店に臨店に行ったり、共に事件解決に動いたりなど、今までのように関わってはいるのですが…。
しかも、事件が解決しても相馬は戻って来ません。でもこれは続編への伏線なのではないか、と思っています。
次に、池井戸作品の有名人のあの人、半沢直樹が登場します。東京第一銀行と半沢の産業中央銀行の合併話が持ち上がり、その関係で何度か出てくるのですが、ラストには重要なシーンに登場し、その場の主導権をかっさらいます。
やはり半沢直樹だなと思わざるを得ません。私はドラマの半沢直樹の大仰さが今一つ好きになれないのですが、さすがに別シリーズではそこまでのシーンはないです。
第5話の「神保町奇譚」は、ドラマの相馬役を演じている上川隆也さんの朗読でオーディブルで聴けます。舞の台詞も当然上川さんなので、何だか不思議な感じです。
私は、ドラマのような各支店の臨店で発覚した事件を解決していく話がやはり好きなので、早く相馬に戻って来てほしいです。
二人で美味しいものを食べに行くシーンも、ドラマに合わせたのか本作にはあるので、それも見どころです。
続編も楽しみにしています。