キケン  有川浩

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「キケン(機研)」とは、成南電気工科大学機械制御研究部の略称です。つまり大学の部活なのですが、そこで伝説的黄金時代を築いた学生達の物語です。

表紙は、「図書館戦争」でおなじみの徒花スクモさん。コマ割りされた漫画になってます。登場人物紹介は漫画のキャラ紹介風になっていて、これだけキャラを前面に出されるとラノベ?と思いますが、ほとんど女子が出てこない男子学生だけの楽しい世界を描いた作品です。表紙にある「部室攻防を巡る~」という内容紹介は、元山がツッコんでるように嘘です(笑)
電気、機械に興味があるのは男子が圧倒的に多いのは、脳の器質、あと環境もあるのでしょうか。ロボットアニメや特撮に小さい時から慣れ親しんでるとか…。でも、やっぱり興味があるから見てるんでしょうね。女子にも機械好きの人はいると思いますが、私はまあ普通…というところでしょうか^^;PCは普通に使いこなせてますが、配線、組み立ては苦手です^^;でもこの物語は楽しめました^^

火薬を自在に使い、爆弾まで作ってしまうことから「ユナ・ボマー」と呼ばれる部長の上野の逸話、怒った時の迫力から「大魔神」と恐れられる副部長大神の恋物語、学祭でのラーメン店を巡るPC研との攻防、ロボット相撲大会への出場などなど、男子の特性が遺憾なく発揮されてて、こういう中に混じれたら(もちろん男子として)楽しそうだなあ…と思います。上野の横暴とも言える君臨や過激な言動も女子からしたらありえな~い!という気がしますが、男子だから分かる、慣れる(笑)というところがあるんでしょうね。

これらの部活での出来事を、卒業して十年後メンバーの一人が振り返る、という設定になってます。今ではメンバーのほとんどが結婚して子供もいて…語り手のメンバーは当時を懐かしみながらも、大学を訪ねることができずにいました。でも、妻に急かされて学祭に行ってみると…う~んこれは反則ですね^^;ちょっと感動しちゃいました。こういう嬉しい驚きをくれるのが有川さんの作品ですね^^語り手と同じように、自分の大学時代の楽しかった思い出にしばしひたりました。

有川さんは「植物図鑑」で女性の心を鷲づかみにした上、こういう男子だけの世界も描けてしまう、すごい作家さんですね~。ただ、同じ男子学生の日常を描いた森見さんの作品とはだいぶ雰囲気が違います。男性がこの本読んだらどんな感想を持たれるのか聞いてみたいです。




おっしゃる通り、有川さんの幅広さにノックアウトされちゃいました!黒板はほんと反則ですよね・・・。女子としてはちょっと憧れちゃう世界を描いて読んでいて楽しかったです!ほんとはもうちょっと読みたかったんですが・・・。TBさせて下さいませ♪ 削除

2010/10/2(土) 午後 9:55 lime 返信する
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>limeさん
高校生の時、廊下でプロレスしたり紙玉野球をしたりしてる男子を横目で見てましたが、その延長上にある、女子には入っていけない世界でしたね(笑)でもわくわくする感じが伝わってきました^^
もう少し機械制御研究部らしいエピソードが読めると良かったですね。大神にもどんな技能があるのか知りたかったですし(笑) 削除

2010/10/3(日) 午前 10:19 ねこりん 返信する
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そうそう、完全理系の人がこれを読んだらどうなんだろう?って思いますね^^なかなか面白い作品でしたが、いかんせん苦手分野で^^;黒板のところはベタだけど一番好きですよ(笑) 削除

2010/10/4(月) 午前 1:12 ゆきあや 返信する
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私も基本完全文系人間なので、こういう理系男子の日常は全く未知の世界って感じで興味津々でした。まぁ、理系も文系も根本はあんまり変わらない気がしますけどね(苦笑)。表紙にツッコミ入れたくなる本も珍しいですよね(笑)。 削除

2010/10/4(月) 午前 1:42 べる 返信する
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>ゆきあやさん
理系の人が読むと、「いやいやこんなもんじゃないよ実態は…」ともっとディープな世界があるのかも知れませんね^^;
あの見開きのページは、あ~やられたなあ、と清々しい気分でした^^ 削除

2010/10/4(月) 午後 5:00 ねこりん 返信する
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>べるさん
森博嗣さんの数々の工作を見て、こんな風に自在に物を作れたらいいなあと思ってました。森さんの大学時代もこんな感じだったのでしょうか?(笑)確かにこの本に出てくるのは、理系というより、男子全般に当てはまる特性のように思いますね。
最初は表紙をぱっと見て、この漫画の通りの話かと思ってました(笑) 削除

2010/10/4(月) 午後 5:10 ねこりん 返信する
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この作品のおもしろさを漏らさず紹介された素敵なレビューですね^^。女子が入っていけない面白そうな世界、理系男子はどう読むのかも気になるところです。確かに同じ男子学生視点の森見氏とは違うタイプでしたね。有川さん、恐るべし。ユナ・ボマーの武勇伝をもう少し読みたかったかなぁ。 削除

2010/10/8(金) 午前 10:19 TEA♪ 返信する
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>TEA♪さん
ありがとうございます^^簡単にまとめすぎたかなと思っていたんですが^^;
もし理系男子だったら、やってみたいなあと思うことがいろいろありました。特に機械いじりは憧れますね~。上野の活躍?はまだまだこれくらいじゃ物足りないですよね(笑) 削除

2010/10/9(土) 午後 8:06 ねこりん 返信する
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学祭に参加するって大変でメンドクサそうだから逃げましたが、本書を読み、やっぱり無理してでも参加すればよかったかなと、今更しみじみとしてしまいました。
黒板のシーンには、ウルウルです(T_T)
トラバさせてくださいね。 削除

2010/10/21(木) 午前 9:39 金平糖 返信する
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金平糖さん
学祭への参加はしてましたが、いたって平和でした(それが普通)でも、読みながら当時のわいわいとした活気を思い出して懐かしくなりました^^ 削除

2010/10/21(木) 午後 5:09 ねこりん 返信する
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進路は文系でしたが、恐らく理系人間です。ええ、配線とかロボット組み立てるのとか大好きで(笑)。だから本当ならばこういう世界に飛び込んでいけたのかもしれないのになぁという羨ましさでいっぱいでした。え?女という時点でアウト?一人くらい理系女が入っても・・駄目か^^;;;
大変遅くなりましたがTBさせて下さいね♪ 削除

2011/1/27(木) 午後 2:43 紅子 返信する
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>紅子さん
それは間違いなく理系人間ですね(笑)私は高校理系、大学文系(つまり数学で挫折)というハシゴ人間です(笑)配線とかさささっとできる人憧れます。工学系の大学や学部にも女子はいるはずですから、どんな大学生活を送ってるのか気になりますね。 削除

2011/1/27(木) 午後 8:29 ねこりん 返信する