よくわかる日本のキノコ図鑑  キノコ雑学研究倶楽部編

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また一冊キノコ本が増えました。
これがけっこう変わった体裁で…。サブカルチャー系のムックにあるようなB6?版くらいの大きさで、紙もあまり良くないです。表紙も何となく怪しげな雰囲気です。
でも、出版社は学研で、オールカラーです。

キノコ図鑑はいろいろ持ってるので、読んで面白いかを一番に考えます。ぱらぱらとめくったところ、記事がわりと充実していたので、買うことにしました。
1つのキノコにつき、2ページで、左ページは写真と基本情報、右ページが紹介文です。

第1章は「美人キノコ写真館」
色や形の美しいキノコが紹介されています。きれいなキノコの代表としてよく描かれるベニテングダケに始まり、レース状の菌網が美しいキヌガサタケ、サンゴのようなハナホウキタケなどが載っています。美しいと言っても毒キノコもあるので要注意です。

第2章は「危険!毒キノコ」
中毒事故がよく起こる、危険なキノコを紹介しています。
こんな怪しいキノコよく食べたな、と思えるものもあれば、見た目は食用キノコと変わらず、おいしそうに見えるものもあります。
私は、職場近くに自然に生えていたキノコを採って食べたことがあります。他に似たキノコがない種類で、安全を確信して食べてこうして無事なのですが(しかもおいしかった)やはり素人判断は禁物です。

第3章は「食べられるキノコ」
シイタケに始まり、栽培種でも見たことがあるおいしいキノコがずらり。
昔、地域主催のキノコ狩りに行ったことがあるのですが、そこでアンズタケを袋いっぱい採っている人を見て、いいなあと思いました。私のグループが採ったのはほとんどが食べられないキノコでした^^;
他のキノコ本と違うのは、日本には自生していないエリンギが載っていたことです。

第4章は「森を彩るキノコたち」
森に生えるキノコで、目を引くさまざまな種類が載っています。
え、これもキノコなの?というものも載っているので、初めて見る人は驚くかもです。
イソギンチャクにそっくりのアカイカタケ、まさに青空の色のソライロタケ、オレンジ色で毛の生えた小さな杯のようなシロキツネノサカズキなど、色鮮やかで楽しいです。
花にそっくりなキツネノハナガサがとてもきれいで気に入りました。

第5章~9章はキノコについての雑学、基礎知識で構成されています。
「変なキノコと仲間たち」「誰かに話したくなるキノコ雑学」「簡単キノコ栽培」「キノコのダイエット・ヘルシー効果」「キノコの基礎知識」となっています。
面白かったのは、雑学のコーナーに載っていた、ある山の離れた4地点に生えているヤワナラタケのDNAを調べたら全て同一だったというものです。キノコの繁殖力はすごいですね。

キノコは88種類載っていて、図鑑としてもまあ使えるし、読み物としても面白いし、値段が600円というのは破格の安さなのでおすすめです。