ラスト・エネミー 近未来監視国家の陰謀(TVドラマ)

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観たくて探したのですが、レンタルショップにもなく、アマゾンの配信で観ました。
全5話のドラマですが、ベネさんほとんど出ずっぱりでがんばってます。

ティーヴン(ベネディクト・カンバーバッチ)は強迫性潔癖性の天才数学者です。アフガニスタンで地雷のために亡くなったという兄マイケル(マックス・ビースレイ)の葬儀のため、中国からイギリスに帰国しました。
マイケルが住んでいた部屋に行くと、意識不明の女性ナディールが寝ていた上、自分が聞かされていないマイケルの妻のヤシームがいました。

一方でスティーヴンは、政府と関係のある会社から、国民を監視し、全ての情報を一手にできるTIAというシステムの広告塔になることを請われます。
この事は、実はマイケルの事件やナディールとも大きく関わってくることに。
この後ネタバレありですのでご注意を。








この時ベネさんは32才くらいだと思いますが、20代半ばくらいに見える若々しさです。世慣れてない純粋さが表情に表れていて、さすがの演技力です。
葬式の夜、慰めをスティーヴンに求めるヤシームに惹かれ、一夜を共にしてしまいます。着替えをする時にベネさんの全裸の後ろ姿が…。このドラマ、女性よりベネさんが脱ぐシーンがなぜか多いです。ファンサービスでしょうか(笑)
ベネさんのラブシーンは色気がないってよく聞きますが、このドラマではそういう色気のある役柄ではないので、仕方ない気もします^^;
シャーロックがモリーにキスした時は色気ありました^^
ギラムも、ラブシーンはなかったけど、あればきっと色気が…と期待(笑)

その日からヤシームのことしか考えられなくなるスティーヴン。でも、ヤシームは姿を消してしまいます。
そのため、一度は断った広告塔の話を受けて、TIAのシステムを使って必死にヤシームを探します。
広告塔の話を勧めて来たのが、前カノのエレナです。政府で重要なポストにある彼女は、明らかに怪しさ全開なのですが、前カノってことで目が曇ってるのか、スティーヴンはなかなか気づきません。だいたい、全く政治に興味がないスティーヴンが、こんな上昇志向の強い女性と何年も一緒に住んでたとかあり得ない気がします。全然気が合いそうにないです。

そして、もう1人、殺し屋のラッセル(ロバート・カーライル)。この人がまた、味方なのか敵なのか最後まで分からないという重要な役どころです。
ナディールの義父だっていうのは写真のことで嘘だって分かりましたが…。

ヤシームと再び出逢ってから、スティーヴンは見違えるように行動的になって、マイケルの事件を探ろうとします。
結局、スティーヴンを通して、ナディールと実は生きてたマイケルの行方を探ろうという政府の画策だった…のですね?

でも、事件の真相に近づきすぎて、スティーヴンは中国にやっかい払いされそうに。
でも、空港でUターンしちゃって、それを機に、彼のIDは使用不可にされてしまいます。
何と言っても、完全なるID社会の近未来ですから、IDカードなしでは何一つできず…。
骨董品の時計を質屋に売るのさえIDを要求されます。売れなかった時計を抱えてずっと歩く姿がかわいいんですが、どうしようもなくなって涙ぐむ姿にも胸キュンです。

現在でも、身分証明書ないとできないことっていろいろあるけど、ここまで徹底されると恐ろしいですね。生きていくことさえ難しくなりそうです。
ヤシーム、マイケルと合流できた時にはホッとしました。

実はこの事件、B型肝炎のワクチンと偽って、体内にIDタグを植え付ける実験だったことが分かります。ところが、そのタグの作用で、アフガニスタンでワクチンを接種した人々(マイケル、ナディールを含む)大勢が発病し、ほとんどが命を落としてしまったのです。政府はその事実を隠そうとしていたわけです。

政府の陰謀の証拠を集めようとするスティーヴンたちと、彼らを阻止しようとする政府の手先たちとの攻防、スリリングで目が離せません。

ここまでずっと3人で行動しているのですが、ヤシームが病気のマイケルに優しくするとスティーヴンが悲しそうな顔をして、ヤシームがスティーヴンにかまうと今度はマイケルが…。陰謀も大変ですがこちらの三角関係もかなり大変です^^;
結局マイケルに関係がばれちゃったのですが、彼を助けようと必死のスティーヴンの気持ちが通じて、二人は仲直りします。
この時マイケルを後ろからぎゅっと抱きしめるスティーヴン、良いですね~。
マイケルはワクチン接種した中でただ1人白人だったため、特殊な作用が働いて助かります。
マイケル役のビースレイさん、ひげを剃ったらかっこよくてびっくりしました。

政府の手が迫り、スティーヴンは二人を海外に逃がし、自分も後から追いかけると約束します。
3人で一緒に行けばいいと思うんですが…。データもみんな消えちゃったし、後に残って何かする必要もないと思うのは自分だけでしょうか。IDはあの偽造ID作ってる人に作ってもらえばいいでしょうし。

船の上でキスしてるマイケルとヤシーム。ヤシーム、そばにいてくれれば誰でもいいの?
そしてマイケルは、実は政府側の人間だったラッセルに海に落とされて殺されます。
政府の罠にはまり、監視され行動を制限されることになったスティーヴンがほんとにかわいそうです><
最後に、ヤシームを思いながら流す涙…;;
救いようがないラストで、イギリス的な終わり方だって書いている方もおられましたが、イギリスのドラマってこんな感じなのが多いんですか?
あと、タイトルの意味…そういうことだったんですね。

すごく緊迫感があって、退屈しないドラマでしたが、もうちょっとラストは何とかならなかったのか、って思います。
あと、スティーヴンの強迫性潔癖症、始めは頻繁に手を洗ったり、遺体に触れるのも直接じゃないことで、感染しないっていうことなのかな?と思ってましたが、結局接触感染はしないってことですよね。
う~ん、どういう設定だったんでしょう(笑)

でも、ベネさんのラブシーンがてんこ盛りだし、とにかくキュートなので、観て良かったです^^