キャプテンサンダーボルト  伊坂幸太郎 阿部和重

イメージ 1

小学校からの同級生である相葉時之と井ノ原悠が、謎の伝染病「村上病」をめぐる陰謀に立ち向かう冒険活劇です。
相葉パートが「A」ということで阿部さんが、井ノ原パートが「I」で伊坂さんが担当なのかな?と思います。終わりの方になると、パート分けは明確じゃなくなるのですが、伊坂さんの文体は特徴があるので、何となく章ごとの分担は分かるような気がします。
原稿をお互いに手直ししているそうなので、文体の違いがあっても特に違和感なく読めます。

主人公の2人が、もうその配役でしか読めないです(笑)井ノ原の方は雰囲気的にもイノッチと共通点ありますね。相葉はだいぶ雰囲気違いますが、若い時の血気盛んな?相葉ちゃんを思い浮かべながら読みました(笑)

偶然手に入れたスマートフォンがお金になるのではと思った相葉は、銀髪の怪人との危険な取引に臨みます。銀髪は、村上病の感染源とされる蔵王御釜の湖の水を必要としていました。そしてたまたま相葉と出会った井ノ原は、事件に巻き込まれてしまいます。
御釜は立ち入り禁止区域とされていますが、その近くで撮影された「鳴神戦隊サンダーボルト」は主演の不祥事でお蔵入りに。しかし、実はそれにも陰謀が絡んでいたのです。
サンダーボルトの大ファンだった2人は、主演の赤木に会う事にします。
一方独自に、戦時中のB29墜落事件と村上病との関連を調べている桃沢瞳が、2人に関わってきます。
2人に同行する巻き毛の犬ポンセが、要所で活躍していい味出してます。

先の読めない展開で、ハラハラさせられました。陰謀もだんだん規模が大きくなって、その背景は「ゴールデンスランバー」を彷彿とさせます。でも、背景はどうあろうと、今自分ができることを必死にする相葉と井ノ原の活躍が気持ちがいいです。終盤、銀行のシーン以降がちょっとバタバタしたかな?と思いましたが、事件の収まり方は伊坂さんらしいですね。

想像ですが、戦隊ものを取り入れたのは伊坂さんじゃないかなという気がします。伊坂さんの息子さんが震災の後、「仮面ライダーの映画、早く見たいな」と言ったことで、娯楽の必要性を感じたというエッセイを読んだことがあったので。

伊坂さんも阿部さんも合作をすごく楽しんでる感じが伝わってくる作品でした。



顔アイコン

相葉と井ノ原がその配役でしか読めない、に笑ってしまいました。つい村上病まで脳内変換しちゃいそうになりましたよ~。
合作ということでしたが、全然違和感なくて、読んでてもどっちが書かれてるのかわかりませんでしたが、なるほど「A」と「I」ですね。そうかもしれませんね! 削除

2016/3/28(月) 午前 0:41 [ sinobu ] 返信する
.

アバター

>sinobuさん

村上病は関ジャニの村上くんではなくて、村上春樹さんらしいです(笑)でも、健剛くんはV6からですね(笑)
伊坂さんの文には、伊坂さんしか使わないだろうなという独特の表現があって、それがはっきり分かる章もあったので、基本交互なのかな?と思いました。 削除

2016/3/29(火) 午後 0:21 ねこりん 返信する
.

顔アイコン

ジャニーズネタ多すぎませんでしたか(笑)なんか気になって入り込みにくかったです^^;Aが阿部さん、Iが伊坂さんというのはナルホドという感じです。そうかも! 削除

2017/12/16(土) 午前 11:41 ゆきあや 返信する
.

アバター

>ゆきあやさん

文体を見ても、分担はそうなのかな、って感じでした。
何でジャニーズにこだわったのかは謎ですが。 削除

2017/12/16(土) 午後 0:53 ねこりん 返信する