2009-01-01から1年間の記事一覧

ぼくは夜に旅をする  キャサリン・マーシュ

父親と2人で暮らしているジャックは、交通事故に遭ってから、不思議な物を見たり聞いたりするようになります。ニューヨークに診察を受けに来たジャックは、グランドセントラル駅で、謎の少女ユーリに出会います。 MWA賞の最優秀ジュヴナイル賞を受賞した…

最近買った本

最近ずっと遠出ができない状況なので、ますますネット古書店の利用が増えて、出費もかさんでいる今日この頃です^^; というわけで、最近購入した本です。すべて古本です。 まず単行本から。 「ぼくは夜に旅をする」 キャサリン・マーシュ 今読んでいる本で…

眠れなくなる夢十夜

漱石の「夢十夜」が発表されてから100年が経ち、それを契機にして企画された小説新潮の連載をまとめた作品集です。漱石と同じように「こんな夢を見た。」で始まっています。でも私は、漱石の「夢十夜」は読んでいないんですよね…。でも、今回の作品集を読…

Rのつく月には気をつけよう  石持浅海

大学時代からの飲み友達、湯浅と長江、熊井の3人は、誰か一人ゲストを呼んで、長江の部屋で飲み会を開くのが恒例です。「悪魔の頭脳」と呼ばれる切れ者の長江が、食べ物に絡んだゲストの話から、日常の謎を解き明かします。 各話に出てくる、お酒と肴の組み…

地球の長い午後  ブライアン・W・オールディス

チルネコさんのところで感想を読んだあと、「これ買ってなかったっけ…。」と私設図書館を探してみると、ありました。嬉しくなって速攻読むことにしました^^ 地球の自転が止まり、半面は昼に、もう半面は永久の夜になった世界。放射線が強まった太陽の下で…

トンコ  雀野 日名子

表題作は日本ホラー小説大賞短編賞受賞作です。収められている三作とも、哀切さの漂う作品です。 「トンコ」 食肉用豚であるトンコは、運搬用のトラックが横転する事故で脱走します。トンコには、以前にいなくなった兄弟達のにおいや、声が感じられるのです…

カリブ諸島の手がかり  T・S・ストリブリング

アメリカ人の心理学者であるポジオリ教授が難事件を解決する中短編集です。 世界探偵小説全集の一冊で、ラストの「ベナレスへの道」の衝撃でかなり話題になった作品ですが、高いので買えませんでした;;でも、いつの間にか文庫になっていたんですね。訳者が…

六つの手掛り  乾くるみ

大道芸のプロモーターをしている林茶父が、殺人の謎を鮮やかに解く、正統派パズラーの連作短編集です。 ダリかマグリット風のシュールな表紙がユニークだし、各編の頭に数字がついていてそれが一つずつ減っていくという趣向も、何かありそうという予感がしま…

レッドクリフ part1  監督ジョン・ウー

三国志は登場人物と簡単な図式くらいしか知らない無知な私ですが、CMで見る映像美に魅せられ、wowowであった放映を録画しておいたのですが、やっとそれを見ることができました。 本編前の三国志の説明部分は日本で独自に付け加えたそうです。前にTVでジョ…

海外文学の愉しみ

皆さんは海外文学は好きですか?私は小学生時代から海外物のミステリ&SFに親しんで来たので、いまだに海外物を買う方がわくわくした気持ちになります。 読むスピードは圧倒的に国内物の方が速く、海外物は作品にもよりますが2,3倍の時間がかかるように…

少年たちのおだやかな日々  多島斗志之

中学生が主人公の、全く穏やかじゃないブラックな短編集です。 単行本の時はとても爽やかな感じの装丁で、内容とのギャップに読む人を驚かせたらしいです。 「言いません」 同級生の母親の浮気現場を見てしまった則文は、その母親につきまとわれることに…。 …

美女と竹林  森見登美彦

美女と竹林をこよなく愛する森見さんの随筆集です。帯にもありましたが、エッセイというより、随筆という方がこの本には合っていますねw 青々と美しく生え揃った竹林は風情があり、特に京都の景色にはなくてはならないように思います。でも、一度植えるとあ…

ほんとに楽しいの…? 昆虫○○

先日、県内の大きな本屋に足を伸ばしたところ、そこですごい本を発見しました。 その名も「楽しい昆虫○○」!(あとの記事から考えて下さい^^;)最初は棚をさーっと見ていて「楽しい昆虫採集」かと思ったのですが、よく見ると違ってました^^; カラーで…

不死の怪物  ジェシー・ダグラス・ケルーシュ

三千年もの間ハモンド家に取り憑いた不死の怪物。星明かりの夜、針葉樹の杜にその怪物は現れ、殺戮を繰り返します。当主はその場で命を落とすか、またはその後恐怖のあまり自殺するのです。 ハモンド家の当主オリヴァーは、ある日杜に入り込み、同行していた…

><な出来事

古本のオンラインショップを最近利用することがあります。店で本を探す方が楽しいのはもちろんなのですが、店に出にくい本や絶版本はここで探すと便利です。有名どころでは1500円以上だと送料も無料です。 本の状態は分かりませんが、向こうも問題ない物…

Story Selller 2

vol.1の面白さに、見つけて即買いしたvol.2です。 執筆陣はほとんど同じですが、今回は沢木耕太郎さんの作品が載っています。「こうたろう」2人の名前がばーんと大きいですw 道尾さんの作品がないのは残念>< vol.3があったら戻って来てほし…

幻獣ムベンベを追え  高野秀行

早稲田大学探検部が、コンゴのテレ湖にいるという幻の怪獣モケーレ・ムベンベを探す探検記です。 私が通っていた大学にも似たような部があり、普段は地元の有名な鍾乳洞の探索がメイン活動です。在学中は全く関わりのなかった部なので他にどういう活動をして…

旅行&地元で買った本

旅行2日目は小倉に行きました。 この日のメインは松本清張記念館…ではなくてbookoff^^;ほんとは記念館にも行きたかったのですが、諸事情で行けませんでした。 荷物になるので、単行本は探していたものだけにしようと思っていましたが、特に見つからず、…

うみたまご体験記

GWは大分に行ってきました。大分といえば別府温泉。でも、前に別府で遊んだことがあり、今回は大分市に泊まりました。 まず驚いたのが駅前にばーんとPARCOがあったこと。中にLOFTも。あとで行ってみることにして、メインの目的である水族館うみた…

花の下にて春死なむ  北森鴻

ビアバー「香菜里屋」のマスター工藤が、客にまつわる謎をその場で解き明かしていく安楽椅子探偵ものです。 評判通り、出てくる食べ物がとてもおいしそうです。「帆立の小鍋立て 」や、鯖の棒鮨をもとにした「変わり味の蒸し鮨」など、食べてみたいですね~…

儚い羊たちの祝宴  米澤穂信

旧家や財閥の屋敷の中で起こる密やかな殺人や事件を描いています。 背景にあるのは選ばれた者であるという意識であり、家名やプライドを守るためなら殺人でさえ大したことではなく、奥深い屋敷の中で、その犯罪も覆い隠されていく…というのがこの物語のテー…

春レシピ

ちょうど、料理のことをUPしようと思っていたところ、yahooニュースのトピックスに「人気料理レシピサイト『クックパッド』大ヒットのワケ」というタイトルが出ていました。 レシピを自分で投稿でき、素材名で検索すると、それを使ったレシピが何百と出て…

きのう買った本

ひさびさに、車で1時間半くらい離れた他の市まで遠出して来ました。 ここにはヴィレッジ・ヴァンガードのあるショッピングモールや、大きめの書店、いくつかの古本屋があります。遠いのでたまにしか来れませんが、一日楽しく過ごせるところです^^ 今回買…

あの空の下で  吉田修一

ANAの機内誌「翼の王国」に連載されていた小説&エッセイをまとめたものです。 めったに乗らない飛行機ですが、ANAに乗った時は、必ずこの「翼の王国」を読みます。写真が美しく、記事も旅空で読むのにふさわしい、センスのよいものが並びます。 連載…

センター・オブ・ジ・アース  監督 エリック・ブレヴィグ

ジュール・ヴェルヌの「地底旅行」をもとにした冒険ファンタジーです。 映画館では3D映画として公開されたところもあるようですね。確かに3Dだと迫力あったでしょうね~。 ヴェルヌの文庫を前に集めていたことがあって、集英社文庫版はかなり持っている…

道尾さんの特集

遅ればせながら、「野性時代3月号」の道尾さん特集を読みました。 題して「道尾秀介に気をつけろ!」 それにしてもAmazonの本来るの速いこと…。地方でお急ぎ便でなかったにも関わらず、注文した2日後には来てました。 まずロングインタビュー。全身黒でコ…

鬼の跫音  道尾秀介

古本屋に出るのを待ちきれず、とうとう新刊で買ってしまった本です^^; 私が道尾作品にはまった「向日葵の咲かない夏」に通じる、黒さと狂気の交錯する短編集です。 「鈴虫」 妻の元恋人を埋めている男の姿を見ていたものは…。 鈴虫の行動についてのエピソ…

ハンサム☆スーツ  監督 英勉

定食屋を経営する琢郎は、「豚郎」と呼ばれたり、肩が触れただけで嫌な顔をされたりなど自分の容姿を悲しく思う日々。 そんな彼に「洋服の青山」が白羽の矢を…着るだけでハンサムになるスーツを開発して、彼にモニターになってもらおうというのです。スーツ…

最近のこと

年度始めの慌ただしさで、ストレス解消のためについつい本屋&古本屋に足が向かう今日この頃です。 「ダ・ヴィンチ」を買いに本屋に行ったところ、「Story Seller Vol.2」が出ているのを発見しました。 執筆陣はほとんど同じですが、道尾さんの名前がありま…

蘆屋家の崩壊  津原泰水

いったい何年前に買ったのか忘れてしまった…というか買ったことも忘れていたのですが、ようやく日の目を見ました^^; 30才過ぎても就職せずふらふらしている主人公猿渡と、怪奇小説作家である通称「伯爵」が出会うさまざまな恐怖譚です。 「反曲隧道」 …